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画家・堀内康司 30歳…なぜ筆をおいたのか 長野で巡回展

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画家・堀内康司 30歳…なぜ筆をおいたのか 長野で巡回展

「無題(樹)」昭和31年

 30歳で突如として画壇から姿を消した一人の画家が注目されている。画家の名は堀内康司。昨年、初の本格的な作品集が刊行され、現在は長野県の美術館で巡回展が開催中だ。刺すような力強い線は、見る者に鮮烈な印象を与える。(渋沢和彦)

 堀内が好んで題材にしたのが長野県の田園風景だった。しかし、だれもが連想する牧歌的なのどかさはない。癒やされる風景ではなく、むしろ痛々しく神経質そうで見る者を緊張させる。

 鉛筆とパステルによる「無題(樹)」は、真っ赤な空を背景に、枝を切られた太い木が堂々と構える。手前に描かれた草が刺すようでとげとげしい。また鉛筆と筆と墨だけで描写された「信州風景」(昭和31年)も、鋭角的な強い線で埋め尽くされている。使用する絵の具は限られているが、あまりに強烈だ。

 現在、東御(とうみ)市梅野記念絵画館で開催されている回顧展にはそんな作品が多数展示されている。

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