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【自作再訪】「タテ社会の人間関係」 ソトから見えた日本の構造とは 中根千枝さん

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【自作再訪】
「タテ社会の人間関係」 ソトから見えた日本の構造とは 中根千枝さん

「社会構造は時代が変わっても、そう簡単には変わらない」と語る中根千枝さん (栗橋隆悦撮影)

もう少し柔軟なシステムになるのが望ましいのでしょうね

 日本の社会構造のあり方を分析した中根千枝さん(87)の名著『タテ社会の人間関係』(講談社現代新書)は、今なお読み継がれる超ロングセラーだ。昭和42年の刊行からほぼ半世紀がたつのに、論じられた内容は現代日本社会にも当てはまる。日本は変わらなかったのか、あるいは変わる必要がなかったのか? 東大名誉教授で社会人類学者の草分けとして知られる中根さんに聞いた。(聞き手 伊藤洋一)

                   ◇

 人類学の研究は本を読むばかりでなく、現地に長期滞在することが必須の条件です。昭和28年からインドに3年、さらに34年から37年にイギリス、イタリアで研究しました。米シカゴ大や英ロンドン大でも研究を積みました。

 日本に戻ったとき、月刊誌『中央公論』から「どんなテーマでもいいから論文を書いて」と注文がきました。そのとき思いついたのが、日本の集団構造はどこでも同じ-ということだったの。

 インドに行く前、東北から鹿児島まで農村の調査をしています。民族学の研究者は「関東と関西の文化は違う」と差異を強調するのね。もちろん、風習や食べ物、お祭りなどは違うけど人間関係、集団内の意思決定プロセスは同じだと気づきました。

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