産経ニュース

【中教審諮問】英語教育の早期化焦点 国語力低下で賛否

ライフ ライフ

記事詳細

更新

【中教審諮問】
英語教育の早期化焦点 国語力低下で賛否

中教審の安西祐一郎会長(右)に諮問文を手渡す丹羽秀樹文科副大臣=20日午前、文科省

 学習指導要領改定の諮問を受けた中央教育審議会(中教審)では、英語教育の早期化が重点的に議論される。ただ国語力の低下が指摘される中、小学校での英語教育強化については賛否両論があるのも事実。専門家からは「これまでの学校教育で子供たちの語学力向上が実現できていない」との指摘も上がっており、中教審はより効果的な方策を導き出す課題を抱えている。

 英語教育の早期化などを求める背景には、社会のあらゆる分野でグローバル化が進む中、国民の英語能力を高めなければ国際競争に勝ち残れないとの判断がある。下村博文文科相は諮問にあたり、「受験英語からコミュニケーション英語への大きな転換となる」との考えを示していた。

 だが、国語力の低下が問題視される現状では反対論も根強く、民間有識者でつくる「教育再生をすすめる全国連絡協議会」は昨年、下村文科相に対し、賛否両論を含めた国民世論に配慮するよう要請。グローバル人材育成教育学会長を務める小野博・福岡大客員教授(コミュニケーション科学)も「国語のできない子供は英語も伸びない。これまでも早期化が進められてきたが、効果は上がっていない」と指摘する。

 一方、文科省設置の有識者会議は9月、小学5年から英語を正式教科にすることや、外国語活動の開始を現在の小5から小3へ前倒しするなどの改革案を提言しており、今回の諮問もこの提言に沿った内容だ。また、中学校では授業を原則英語で行うことなども今後の中教審で検討される。

 小野教授は諮問について「ホームステイ外国人の受け入れなど学習意欲向上のための具体的な目標設定や、授業の工夫など抜本的な英語教育の見直しが条件となる」と話している。

「ライフ」のランキング