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【書評】『奇跡の人 The Miracle Worker』原田マハ著

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【書評】
『奇跡の人 The Miracle Worker』原田マハ著

『奇跡の人 The Miracle Worker』原田マハ著

 岩倉使節団の留学生として渡米した去場安(さりば・あん)は、日本にも女子教育を-と夢を抱いて帰国するが、理解されず失望と焦燥の中にいた。そこへ伊藤博文伯爵から手紙が来る。青森県の弘前に住む友人の長女、介良(けら)れんを教育してほしい、と。ただ手紙には、こんなことも記されていた。〈一つ。れん嬢は、盲目です。まったく、見えません。二つ。耳が聞こえません。三つ。口が利けません〉。

 ヘレン・ケラーとアン・サリバンの物語を、明治時代の日本を舞台に編み直した。重要な役を演じる盲目の旅芸人「ボサマ」など津軽の社会風土が物語に趣を加えている。(双葉社・1600円+税)

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