記事詳細
【ゆうゆうLife】
認知症の人が「働く」デイサービス できることで社会参加を

◇
■民間主導で「暮らしやすく」
◆商品・サービス変えると社会が変わる
認知症の人の暮らしは、行政や医療・介護のサービスだけでは良くならない。地域で生活し続けるには、商店街で買い物ができたり、コミュニティーバスが使いやすかったり、近隣でちょっとした仕事ができたりするといい。民間の知恵や投資で社会の仕組みを変えていこうとの2つの会議が先週、開かれた。
1つは、国際大学グローバル・コミュニケーション・センターと、認知症フレンドリージャパン・イニシアチブ(DFJI)による「認知症フレンドリー社会をどのように実現するのか?」。もう1つは、OECD(経済協力開発機構)とNPO法人「日本医療政策機構」による会合。いずれも研究者や行政担当者だけでなく、福祉や企業など、分野横断的な関係者が集まった。
先の会議にゲストとして参加した英国・アルツハイマー病協会のジェレミー・ヒューズ会長は「専門職だけでなく、コミュニティー全体で生活を考えなければいけない」と発言。認知症の人が銀行口座の暗証番号を忘れてしまうことについて、同国の銀行業界が対応策を検討していることなどを紹介した。