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【ゆうゆうLife】認知症の人が「働く」デイサービス できることで社会参加を

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認知症の人が「働く」デイサービス できることで社会参加を

ホンダのディーラーで洗車をする青山仁さん =東京都町田市

 仕事を提供する側も、迷った末での決断だ。ホンダカーズ・町田東店の戸木田次人店長は「新車ですから傷ついたら、という不安はある。でも、あの世代は車が好きで、車を大切にする。任せていいのでは、となった。高齢者は世の中の活動と接点があると孤立せずに済む。働いて汗をかいて、帰っていくときに目に力があるのを見ると、良かったなあと思います。必要とされ、役に立つことは重要なのでは」と協力的だ。

 仕事は他にも、青果商の配達の手伝い、カラオケ店の敷地の草取り、ポケットティッシュへのチラシの折り込みなどがある。できないことは多いし、やってみたら、うまくいかなかったこともある。だが、できると分かれば、わずかだが謝礼も発生する。それが達成感や意欲につながる。周囲に認知症の人を理解してもらい、仕事ぶりを認めてもらい、彼らの受け取る謝礼が少しずつでも増えていくのが、前田さんの願いだ。

 認知症になると、何も分からなくなり、何もできなくなるという偏見は根強い。前田さんは「福祉や介護の業界は狭い。業界の外に出ないと、理解も進まない。そこは当事者も頑張らないといけない。その結果、周りの目も変わっていく。企業が変わると社会も変わる」と話している。

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