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【解答乱麻】少子化助長する家庭科教科書 明星大教授・高橋史朗

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【解答乱麻】
少子化助長する家庭科教科書 明星大教授・高橋史朗

 現行並びに来年度から使用される高校の家庭科教科書と教師用指導書について調査した。『母という病』『父という病』(岡田尊司氏著)、『親になれない親たち』(斎藤嘉孝氏著)という本が読まれる時代を反映し、多くの教科書が「親になること」「親の役割」をテーマに取り上げている。

 教育図書は、「子どもと密接にかかわることで、親としての学習をし、自覚を育て、親自身も人間として成長していく」と述べ、大修館書店は「愛着は生きる力の源」であり、親の責任、役割の一つは「乳児期に親との愛着を形成することである」と述べている。

 発達段階に応じた親のかかわり方が明記されている点も注目されるが、個人の自己選択、自己決定を強調する「家族からの自立」イデオロギーも目立つ。

 実教出版は「性的自立」の重要性を強調し、「性の喜びの権利」「自由な性的関係をつくる権利」「生殖の選択の権利」などを含む『性の権利宣言』を掲載している。性行動や結婚、出産、子育てなどはプライベートな行為であるから、個人が自由に選択し、決定すればよいというわけである。

 結婚して子供を持つことも「性別役割分業にもとづいた考え」であるとして、家族の多様化、個人化が強調され、東京書籍は小学校教科書から「自立」を強調し、高校教科書では、「家から個人へ」との見出しで、「結婚とは個人的な、男女2人の愛と意思の問題である」と明記している。

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