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【書評】『翻訳問答 英語と日本語行ったり来たり』片岡義男、鴻巣友季子著

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【書評】
『翻訳問答 英語と日本語行ったり来たり』片岡義男、鴻巣友季子著

『翻訳問答 英語と日本語行ったり来たり』片岡義男、鴻巣友季子著(左右社・1700円+税)

 『赤毛のアン』『高慢と偏見』といった名作を、人気作家と当代きっての翻訳家が“競訳”し、意見を交わす。事前に渡されるのは訳す部分のコピーだけで、既訳の参照もNG。そんなルールの効用か、2人の訳に独自の味わいがある。チャンドラーの『ロング・グッドバイ』に至っては題名も『逢えないままに』(片岡訳)、『さよならは一度だけ』(鴻巣訳)。

 〈文章は論理であり、そこには前に向けた動きがあるということ、(略)その動きに加工を加えてはいけない〉と片岡。作家と翻訳家という立場の違いも浮き彫りにする深遠な言葉が盛りだくさん。(左右社・1700円+税)

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