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【書評】児童書 いまどきの鳥獣戯画 『トラさん、あばれる』ピーター・ブラウン作、青山南訳

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【書評】
児童書 いまどきの鳥獣戯画 『トラさん、あばれる』ピーター・ブラウン作、青山南訳

【児童書】『トラさん、あばれる』ピーター・ブラウン作、青山南訳(光村教育図書・1500円+税)

 トラが暴れると言ったって、酔っぱらいの話ではない。某在阪球団のファンとも関係ない。あ、でも、擬人化されてるわけだから、もしかするとそういう意味でもあるのかな。

 トラさんは、町に住んでいる。近所のともだちは行儀がいい。トナカイさん、ゾウさん、クマさん、みんなが帽子をかぶり、礼服やドレスで装って二足歩行。マナーを守り、礼儀正しくごあいさつ。ウマさんが、走り回る子供に注意する。

 〈いいこにしてなさい あばれんぼうの どうぶつじゃ ないんだから〉

 ところがある日、トラさんは〈はじけたい、とおもいました。さわぎたい、とおもいました。…いっそ、あばれたい、と〉。

 で、思い切ってやってみると、とてもいい気分。

 〈ワオオ!〉

 ところが、ともだちは冷たい目。そんなに暴れたいなら森へ行けば?〈それはいいかんがえだ!〉。トラさんは森を目指しますが…。読後感の良い、いまどきの鳥獣戯画。(光村教育図書・1500円+税)

 篠原知存

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