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【教育再生考 現場からの報告(2)】
道徳授業 「特攻隊員の遺書」に静まりかえった教室 美化一切なく
《素子(もとこ)、素子は私の顔をよく見て笑いましたよ。私の腕の中で眠りもしたし、またお風呂に入ったこともありました。(中略)
素子という名前は私がつけたのです。素直な、心の優しい、思いやりの深い人になるようにと思って、お父さまが考えたのです。
私はお前が大きくなって、立派な花嫁さんになって、幸せになったのを見届けたいのですが、もしお前が私を見知らぬまま死んでしまっても、決して悲しんではなりません。
お前が大きくなって父に会いたいときは九段(靖国神社)へいらっしゃい。そして心に深く念ずれば、必ずお父さまのお顔がお前の心の中に浮かびますよ…》
先の大戦で特攻隊員だった植村真久大尉=享年(25)=が生後間もない娘にあてた遺書だ。植村大尉は昭和19年10月に出撃、フィリピン沖で戦死した。
戦後70年目となる今年、この特攻隊員の遺書を、道徳の授業で取り上げた学校がある。4月10日、高知市立南海中学校。1年担任の川村真弘教諭(34)が生徒に読み聞かせると、いつもはざわつく教室が、静まりかえった。
《…父は常に素子の身辺を守っております。優しくて人にかわいがられる人になってください…》
