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【書評】『ヤバイ中国』渡邉哲也著

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【書評】
『ヤバイ中国』渡邉哲也著

■孤立化と経済の悪化は不可避

 欧州危機やアベノミクスによる日本経済の変化など、数々の予測を当てた著者が、中国の大動乱を緊急警告! これまでシャドーバンキングや不動産バブルの崩壊が囁(ささや)かれてきた中国ですが、ついにその爆弾が弾(はじ)けたことを、各種現象から分析。その背景に、ウクライナ問題で米露の新たな東西冷戦時代が始まり、中国がロシア支持に回ったことから、西側の中国包囲網が急加速している実態があることを明らかにしています。

 一方の中国は、韓国を取り込んで日米陣営の切り崩しを目論(もくろ)み、東シナ海や南シナ海で他国に対する強圧的な行動を繰り返していますが、それがオバマ政権のアジア・リバランス政策を加速させ、これから中国の孤立化と経済のハードランディングは避けられないと論じています。

 実際、中国の衰退を見越したかのように、ASEAN、台湾、アフリカ諸国で中国資本の排斥が起きている事実を紹介。加えて、著者は1年以上前から東アジアの情勢変化について、中韓の親密化に伴い、日本と北朝鮮が急接近する可能性を主張してきましたが、それが現実となっていることの意味と今後についても論及。その他、金融をめぐる米中のパワーゲームの行方、共産党内部の権力闘争の実態、経済・政治・社会・軍事が同時破局する可能性と世界への影響まで、中国問題を独自の視点から徹底的に読み解いています。

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