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【書評】『朝鮮崩壊 米中のシナリオと日本』長谷川慶太郎著

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【書評】
『朝鮮崩壊 米中のシナリオと日本』長谷川慶太郎著

 ■半島の38度線が消滅する日

 ついに朝鮮半島の38度線が消滅する。その衝撃的な内容に本書はなっています。

 冒頭、今年2月にケリー米国務長官がソウルを訪問し、朴槿恵(パク・クネ)大統領と会談した内容に触れています。ケリー国務長官は「カビの生えた歴史認識問題をとやかくいうな。北朝鮮はいつ潰れるかわからないぞ」と厳しい口調で朴大統領に伝えたのです。中国から無償支援されていた穀物、原油、無煙炭が打ち切られ、困窮した北朝鮮国民は「生きる」ために韓国に一気に流れ込むことになると。

 ではなぜ、中国が北朝鮮への支援を中止するのか。中国は経済破綻し、北朝鮮の面倒を見るゆとりが全くなくなったからだと説いています。そして深刻な問題として浮上するのが食料の確保です。北朝鮮と韓国の国民は合計約7千万人。その国民をどうやって食べさせるのか。それを救う手立ては日本からのコメ支援しかありません。だから、朴大統領は近く来日して安倍首相に「頭を下げる」ことになると著者の長谷川慶太郎先生は予測しました。そして、北朝鮮に拉致された日本人被害者は、安倍首相が近く平壌に出向き全員、帰国させることになるという。それほど北朝鮮情勢は切迫していると説いています。

 今回の企画は長谷川先生との雑談の中から生まれたもので、原稿はわずか約1カ月間で書き上げていただきました。80歳を超えるご高齢にもかかわらず、その筆力の高さと独特な情報分析力にただ敬服するばかりです。(実業之日本社・本体1500円+税)

 実業之日本社 学芸出版部 佐藤克己

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