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【話の肖像画】「博多一風堂」創業者 河原成美(61)(2)

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【話の肖像画】
「博多一風堂」創業者 河原成美(61)(2)

 僕自身、ラーメンが大好きで、20歳のとき、市場で夜勤の製氷アルバイトしていたころには毎日、屋台で食べていました。「アフター・ザ・レイン」では、閉店まで残ったお客さんを連れて(歓楽街の)中洲へ飲みに行った後、最後はラーメン屋へ流れたり。ベラベラしゃべらず「自分の味」で勝負するという、「ラーメン屋のおやじ」の地に足がついた感じも気に入ったんです。

 それで、「ラーメン屋になろう」と決意すると、「アフター・ザ・レイン」の経営を人に任せ、ほかのラーメン店で1年間、修業しました。店主からは「いろいろ試せばいいじゃない」と言われ、しょうゆとかとんこつとか、いろいろなスープを作ったり、当時あまり流通していなかった札幌ラーメンの麺を現地から取り寄せたりと、研究を繰り返した。食べ歩きも、ずいぶんやりました。「自分なりの新しい味を生み出したい」「とにかくおいしいラーメンを作りたい」という、強い思いがあったんです。

 〈念願がかなってオープンした、とんこつラーメンの「博多一風堂」1号店は、11坪(約36・3平方メートル)。一見、ラーメン屋と分からないような、しゃれた店構えにした〉

 店の表には石畳を敷き、ししおどしを置き、入り口にはのれんをかけて、店内にはふんだんに木を使いました。BGMに流したのは、ジャズです。店名の由来は、公式には「業界に一陣の風を吹かせたいという思いでつけた」と説明しているんだけれども、好きなバンドの名前にちなんだ、というのが本当のところです(笑)。(聞き手 山口暢彦)

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