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【マンスリー囲碁】まだまだ人間が優位の電王戦

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【マンスリー囲碁】
まだまだ人間が優位の電王戦

 人間とコンピューターソフトが対局する「第1回囲碁電王戦」が2月に行われ、人間が3勝1敗で勝利した。昨年、プロ棋士が1勝3敗1分けと負け越した将棋と違い、まだ人間優位の状況が続きそうだが、人工知能研究者の鼻息は荒い。

 先月11日、通常の十九路盤(石を打つ地点が361カ所)より狭い九路盤(81カ所)を使って、プロ2人が囲碁ソフト「Zen」との三番勝負に臨んだ。結果は張豊猷(ちょう・りゆう)八段(32)、平田智也三段(20)ともに2連勝。同16日には、昨年のアマチュア世界選手権日本代表の江村棋弘(きこう)さん(34)が十三路盤(同169カ所)で対局し連勝。敗れたのは十九路盤で対局した囲碁愛好家の小沢一郎・生活の党代表(71)だけだった。

 初手から終局まで考えられる局面が10の220乗とされる将棋に比べ、十九路盤の囲碁は10の360乗と手数が膨大。コンピューターといえども、与えられた時間内にすべての手の優劣を判断するのは困難だ。しかし、探索局面が10の90乗とされる九路盤ならプロも苦しむのでは-との予想もあったが、「事前にZenの打ち方を研究した」(張八段)という執念も加わり、貫禄勝ちした。

 「Zen」開発チームの加藤英樹代表(60)は「小沢さんとの一戦では、厳しい手を選ぶことが多いZenが(人間のように)囲い合っていたのは新たな発見。十九路でプロと互角に戦うのは大変だが、九路では10年程度で追いつきたい」と敗戦を糧にするつもりだ。(伊藤洋一)

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