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【もう一つの被災地~茨城の今】(5)六角堂 震災が奇跡呼ぶ?海底から岡倉天心の“魂”見つかる!

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【もう一つの被災地~茨城の今】
(5)六角堂 震災が奇跡呼ぶ?海底から岡倉天心の“魂”見つかる!

 「六角堂再建の1年間は、無我夢中だったね」

 津波にのまれ、土台だけを残して太平洋に流失した「茨城大学五浦美術文化研究所六角堂」(北茨城市大津町)。国の登録有形文化財だった六角堂を、流失からわずか1年余で再建させたプロジェクトの指揮を執った茨城大の三輪五十二(いそじ)特命教授(68)は、そう振り返った。

 六角堂を管理する茨城大の池田幸雄学長からの指示は、「明治38年の創建当時の六角堂に戻す」。厳しい指示にも、学生ボランティアや建築士会などの協力を得て、古い写真を参考にしたり、地元住民への聞き取り調査も行って復元。100年前の明治の「六角堂」は、震災翌年の4月17日に蘇った。

 再建中には“奇跡”も起きた。海底調査で、これまで存在が確認されていなかった六角形の水晶柱が見つかったのだ。わずか長さ3・6センチの水晶柱は「六角堂の魂」といい、「新六角堂の宝珠に収められたことで、岡倉天心の魂が継続した思いだ」と最大の喜びとなった。

 三輪特命教授は、震災から3年となるのを前に写真記録集「六角堂再建の軌跡」の制作に追われている。六角堂流失のニュースは当時、世界各国で報道され、国内外から再建を求める声が上がり、5千万円を超える寄付が寄せられた。六角堂再建は多くの人の協力があってのこと。

 「そのお礼の意味も込めて」。寄付者名を掲載した記録集は、近く世界へ発送される。(田中千裕)=おわり

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