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【貳阡貳拾年 第1部・111人の予想図(6)下】iPS細胞は世界トップ維持も「五輪後」見据えた構想力を

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がん治療急速進化

 国民の3人に1人が死亡するがん。ゲノム(全遺伝情報)や遺伝子を活用した新たな治療戦略が待たれる。東大の間野博行教授(54)は「20年までに安く網羅的な遺伝子診断が可能になり、がんの治療が急速に進む。原因となる遺伝子の発見で有効な薬が増える」とみる。

 地震の予知も社会的な関心が大きいが、現代科学は東日本大震災の巨大地震を予測できなかった。予知の可能性があるとされてきた東海地震でも科学的な根拠が揺らいでいる。

 地震予知連絡会の平原和朗会長(61)は「20年に予知を実現するのは困難だ」と認める。ただ、手掛かりが全くないわけではないという。

 「大地震との関連が注目されているプレート(岩板)境界の『ゆっくり滑り』という現象について、さらなる知見が得られているはずだ。今後の予知は過去の延長ではなく、新たな切り口を開拓すべきだ。予知を諦めてはいけない」

脳でロボット操作

 脳の情報を読み取り、機械やロボットなどを遠隔操作で思い通りに動かす「ブレーン・マシン・インターフェース」(BMI)。自分で意思表示できない難病患者や、体が不自由な人の生活を支援する技術として研究が進んでいる。

 国際電気通信基礎技術研究所(ATR)脳情報通信総合研究所の川人光男所長(60)は「20年には脳卒中などのリハビリテーション分野でBMIが普及する」とみる。

 脳の活動パターンや意識が生じる仕組みの研究が進み、新たな使い道も出てくるという。

 「ゲーム感覚で自分の脳を操作する時代が始まる。例えば存在しないものがリアルに見える幻覚を作り出したり、脳とパソコン、携帯電話をつないで気分を自在にコントロールしたりするようになる」

 世界初のサイボーグ型ロボットスーツ「HAL(ハル)」。体を動かそうとするときの脳の電気信号をキャッチし、筋肉の動きをモーターで補強して歩行を助ける装置だ。開発したサイバーダインの山海嘉之最高経営責任者(55)は「健康的になれる技術として家庭で使われていく」と予想する。

 ロボットの用途は「人のためではない技術の開拓が進み、世界でロボット化された軍事技術が強化される」と懸念も示す。

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