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【科学】2013年の自然科学部門のノーベル賞 物理学賞

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【科学】
2013年の自然科学部門のノーベル賞 物理学賞

 2013年の自然科学部門のノーベル賞は、物理学賞で歴史的な大発見として話題になった「ヒッグス粒子」が選ばれた。医学・生理学賞は細胞の物質輸送の解明、化学賞は創薬などに役立つシミュレーションの開発に貢献した先駆者にそれぞれ贈られる。

                 

 ■「ヒッグス粒子」提唱 宇宙の謎解明に貢献

 物理学賞は物質に質量を与える「ヒッグス粒子」の存在を予言した英エディンバラ大名誉教授のピーター・ヒッグス氏(84)とベルギー・ブリュッセル自由大名誉教授のフランソワ・アングレール氏(80)に贈られる。1964年の理論提唱から半世紀を経ての栄誉となった。

 素粒子は物質を構成する最小単位の粒子のこと。70年代に完成した素粒子物理学の基本法則「標準理論」によると、原子核をつくるクォークや電子など全部で17種類あるとされたが、ヒッグス粒子だけが長く未発見だった。

 ヒッグス粒子は138億年前、ビッグバンと呼ばれる宇宙誕生時の大爆発の直後に生まれ、宇宙空間を埋め尽くした。それまで空間を身軽に飛んでいた素粒子たちは、ヒッグス粒子にぶつかって動きにくくなり、重さ(質量)を持つようになった。両氏のこの理論は2008年にノーベル物理学賞を受けた南部陽一郎氏(92)の理論が基礎になっている。

 ヒッグス粒子の存在を確かめるため、日米欧などの国際チームがスイスにある欧州合同原子核研究所(CERN)の大型加速器「LHC」でビッグバン直後の超高温を再現し、昨年7月にヒッグス粒子をついに発見した。

 南部氏とともに物理学賞を受けた高エネルギー加速器研究機構の小林誠特別栄誉教授(69)は「標準理論の基礎を構成するもので、大変重要な仕事だ。当然受賞に値する」とヒッグス氏らの功績をたたえた。

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