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【月刊正論】「風立ちぬ」宮崎駿監督の反日妄想を嗤う

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【月刊正論】
「風立ちぬ」宮崎駿監督の反日妄想を嗤う

 余談だが、『熱風』はアニメ制作会社の機関誌としてはしばし「専門外」の分野に口を挟むことがある。同誌11年8月号で「スタジオジブリは原発ぬきの電気で映画をつくりたい」という特集を組んだ。当時、スタジオジブリの社屋にはタイトルと同じ文言の横断幕が掲げられて、JR中央線からも眺めることができた。

 どうも横断幕の意図がよく分からない。福島原発事故を受けての原発批判なのだろうが、それ以前、福島原発が稼働していた頃、同社も原発の電力で映画を制作していたはず。では原発の電力にまみれた過去作品はいっそ放棄すべきではないか。原発が稼働した場合、もう映画制作はしないという意味か。こう同社に取材を申し込んだが「この件について取材はお受けしない」ということだった。周囲の取り巻きと「No原発」というゼッケン姿の宮崎氏はいかにもご満悦そうだった。

 閑話休題。同社は「特集 憲法改正」号を先の参院選直前の7月18日にインターネットで配信。すると瞬く間に記事が拡散されていった。

 宮崎氏の記事が注目された理由として、2つの背景が考えられる。1つはその頃、参院選の争点として九六条改正など憲法の論議が盛んだったことだ。祭りに参加した“9条真理教徒”たちからすれば「あの宮崎駿さんも護憲派だ」ということで歓喜したことであろう。そしてもう1つ、宮崎氏が監督を務めた『風立ちぬ』が同時期に全国公開された点も見逃せない。本作は、零式艦上戦闘機いわゆる「ゼロ戦」の開発者である航空技術者、堀越二郎の活躍を描いたものだ。宮崎作品の特徴として飛行艇や飛行機などが頻出する。とにかく「飛ぶ」ことが重要なエッセンスだ。だから堀越二郎には強い思い入れがあったに違いない。

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