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【話の肖像画】「断捨離」提唱者・やましたひでこ(59)(4)

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【話の肖像画】
「断捨離」提唱者・やましたひでこ(59)(4)

 自分の思い通りにならないストレスからか、やがて姉は体を病み、がんを発症。50代の若さであっけなく逝ってしまいました。そしてその後、姪も…。義兄は絶対に認めようとしないけど、私は2人とも「自殺」だったと思っています。まさに悲劇でした。「価値観」が違うことを最後まで受け入れられなかった姉の家族。たとえ考え方が違っていても、互いに尊重して認め合う。それこそが「断捨離(だんしゃり)」でいう『離』の概念なのですが…。

 〈30代後半から40代にかけては苦労の連続。父親や義父の死、母親と義母の病気(介護)、自分自身の更年期障害、夫の体調不良に伴う“社長業”の代打…〉

 「つまらない人生」だという不満とストレスで疲れ果て、まるで出口の見えないトンネルの中に迷いこんだようでした。「断捨離」はすでに始めていましたが、漠然とした不安と焦りにさいなまれ、ロクにやりもしない通信教育の教材をどっさりと買い込んでしまったり…。

 やっとトンネルから抜け出せたのは50代に差し掛かろうとしたころです。押し入れにため込んでいた通信教育の教材をすべて捨て、手伝っていた夫の仕事もすっぱりと辞めました。これからは「自分のために生きる」と、自分で自分に許可を出したのです。

 〈そんなとき、“強烈な母親”と約30年ぶりに同居することに。がんになった母親を石川県へ呼び寄せることになったからだ〉

 私が「母の価値観」を手放すことを決意するまでは、壮絶なバトルの繰り返し。でも、あるとき夫や息子にこういわれたのです。母と私が「そっくり」だって?(聞き手 喜多由浩)

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