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ゾウムシから「アンチエイジング物質」 広大教授ら発見

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ゾウムシから「アンチエイジング物質」 広大教授ら発見

 マメ科の植物、サイカチに寄生する昆虫「サイカチマメゾウムシ」の体内で、強い抗酸化作用のある組成の脂質が作り出されていることを、広島大学大学院生物圏科学研究科の太田伸二教授らの研究グループが世界で初めて発見した。米科学誌「ジャーナル・オブ・ナチュラルプロダクツ」のオンライン版で発表した。

 サイカチマメゾウムシは体長約5ミリの小さい昆虫。「薬の木」と呼ばれるサイカチに卵を産み付ける。生まれた幼虫はサイカチの硬い種皮を噛み破り、種から栄養を補給して成長する。

 太田教授らはこの昆虫の強い生命力と繁殖力に注目し、長浜バイオ大学(滋賀県長浜市)と共同で3年間、研究を進めてきた。

 昆虫の体内でどのような物質が作られているかを調べたところ、幼虫から強い抗酸化性を持つ「デヒドロアミノ酸」を構成成分に持つ新しい脂質を発見。この脂質を「ドルサミンA」と名付けた。

 老化や細胞の損傷、がんを引き起こす「活性酸素」を分解する成分には、ビタミンEをはじめ、ビタミンCや近年注目された「ポリフェノール」などがある。

 ドルサミンAは、抗酸化性能を試すラジカルABTS法テストで、ビタミンEよりさらに強い抗酸化力が見られたとしている。

 太田教授らは今後、さらに実験や研究を進めれば、化粧品などへの応用ができると期待している。

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