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【転機。話そう、話しましょう】(95)明治大学教授の斎藤孝さん

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【転機。話そう、話しましょう】
(95)明治大学教授の斎藤孝さん

 年間数十冊もの著書を世に送り続けている明治大学文学部教授の斎藤孝さん(52)は、33歳までは定収入もなく苦労続きの人生を送ってきました。それが、一転してテレビでもおなじみの顔に。運が開けた理由を尋ねると、「不遇時代に読書を重ね知識を溜(た)めていたから」という答えが返ってきました。(清水麻子)

司法試験に失敗

 日本語の大切さを中心に教育論、身体論、ビジネス論など執筆分野は幅広く、著書は400冊以上にもなる。しかし「実は明治大学に就職する33歳までは苦労ばかり」だったという。

 高校時代はテニス部に所属、テニスに情熱を傾ける一方で評論家、小林秀雄(1902~83年)の著書などを読み、人生や哲学、社会情勢に思考をめぐらせるのが好きだった。将来は世で価値のある仕事に就きたいと思っていた。

 そして世を動かす職業は裁判官だと考え、東大法学部を目指すことに。しかし、もともと自由に考えを巡らすのが好きな気質で、細かな暗記中心の受験勉強は苦手。一念発起し浪人の末合格したが、学部時代に受けた司法試験に失敗してしまう。

 「ショックだった。でも失敗したからこそ今の自分がある。謹厳実直さを求められる裁判官に自分は向いていなかったが、自分の意見を世に発信していく方向に舵を切ればいいのではないか」

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