学生が望む採用スケジュールは?

就活リサーチ

 経団連の中西宏明会長が、採用活動の開始時期などを定めた就活ルールを廃止する考えを表明し、見直しの議論が進んでいます。

 採用ルールの歴史は60年以上前に遡(さかのぼ)ります。発端は昭和28年に旧文部省と企業側と大学が結んだ就職協定が始まりです。しかし、青田買いなど協定破りが増えて廃止となり、代わりに経団連による倫理憲章ができるなど幾度となく改変が繰り返されました。

 現在は今の大学3年生が対象の平成32年春入社組までが採用広報を3月、選考を6月に解禁としています。現行ルールには罰則などは設けられていないものの、経団連は加盟企業が自主的に守るルールとして採用選考に関する指針を掲げています。今回見直しがなされると、今の2年生らが対象の33年春入社組から採用選考のルールが変わることになります。

 学生にとって望ましいのはどういったスケジュールでしょうか。就活を経験した今の4年生を対象に今年6月、現在の採用スケジュールについてどう思うかを聞きました。企業の採用情報の解禁タイミングで望ましい時期については、「3年生の9月以前」が最も多く32・7%を占めました。約8割の学生が3月よりも前までに情報がほしいとの回答でした。「3月から会社説明会や面談会が一斉にスタートしたので、企業研究の時間がまったくなかった。その結果、応募したのはよく知っている有名な企業が中心になった」「3月からはとにかくあわただしく、自己分析や業界研究がおろそかになった」との声が聞かれました。

 面接などの選考活動開始時期はいつが良いのでしょうか。最多は「3年生の3月」で27・2%。6月よりも前を求める意見は8割を超えました。「夏のインターンシップをスタートと考えると長すぎる」「採用ルールよりもかなり前倒しする企業が多く、予定管理が大変だった」そうです。理系学生からは、早めに就職活動を終わらせ、卒業前の1年間は研究活動に専念したいとの声もありました。

 採用ルールをめぐる議論では、今後の日本社会を支える学生の声に耳を傾けながら進めることが求められていると言えるでしょう。(キャリタス就活 吉田治)

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