40周年の山梨県立美術館にミレーの幻の名品「角笛を吹く牛飼い」 11日から公開 - 産経ニュース

40周年の山梨県立美術館にミレーの幻の名品「角笛を吹く牛飼い」 11日から公開

11日に一般公開されるミレー「角笛を吹く牛飼い」=10日、甲府市の山梨県立美術館(松田宗弘撮影)
 フランスの画家・ミレー(1814~1875)の作品展示で知られる山梨県立美術館(甲府市貢川)で10日、ミレーの“幻の作品”とされる「角笛を吹く牛飼い」が、報道関係者などに披露された。11日から一般公開する。作品は、11月3日に開館40周年を迎える同館が新収蔵品として約8900万円で購入した。同館によると、「米国で約110年間も秘蔵されていた。ミレーの作風の転換期に描かれた作品」という。(松田宗弘)
 同館は昭和53年11月3日に開館。代表作「種をまく人」など、ミレーの作品をコレクションし、「角笛を吹く牛飼い」で70作品目。「ミレーの美術館」として全国的に知られる。同館によると、観覧者数は3月末までに、延べ約1332万人にのぼるという。
 同館の小坂井玲学芸員によると「『角笛を吹く牛飼い』は、日本の画商が米国で買い付けたもので、ボストンの法律家が約125年間所蔵。約110年前にボストンの展覧会に出品されて以降、一般公開された記録はない」という。
 制作時期は1850年代末頃とされる。小坂井学芸員は作品の価値を「以前は暗く重厚感のある農民など人物主体の作風だったが、この頃から色鮮やかな風景を中心に、人物を描き込む形に変わっていった」と説明する。
 常設展観覧料と県の一般会計予算による「県美術資料取得基金」で購入した。昭和52年、開館に合わせて購入した「種をまく人」は約1億円。同館では「現在の貨幣価値に換算すれば数倍になるのでは」としている。
 式典で後藤斎知事は「若い農夫が牛を連れて帰り、『もっと明日は頑張ろう』ということが描かれている。不安なときに、より豊かな感覚になれる」などと作品をアピールした。