中高生の悩み相談、LINE利用が電話の10倍 長野県 - 産経ニュース

中高生の悩み相談、LINE利用が電話の10倍 長野県

 長野県教育委員会は、夏休み前の7月1~29日(第1期)にかけて、中高校生を対象に実施した無料通信アプリのLINE(ライン)を使った悩み相談窓口「ひとりで悩まないで@長野」について、受け付け状況(速報)をまとめた。期間中に寄せられた相談の対応件数は345件に上り、県教委が同時に開設している電話相談窓口と比べ、約10倍の件数に上った。初めての試みが功を奏した形で、インターネット上の会員制交流サイト(SNS)を利用した相談窓口の利便性が証明された。(太田浩信)
気軽にアクセス
 LINEの相談窓口は、昨年9月に県教委と県が全国に先駆けて初めて実施。約2週間の試みだったが、547件の相談が寄せられた。
 匿名性が担保されるなどアクセスの気軽さから、相談したくてもできなかった潜在層を掘り起こしたとみられ、文部科学省は今年度、県の取り組みを踏まえ、SNSを活用した相談体制の構築事業を予算化し、全国の自治体で事業化の動きが広がっている。
 県教委によると、第1期の29日間に寄せられたLINE相談窓口への「友だち登録」は1712件に上り、対応時間(午後5~9時)内へのアクセスは655件に達したという。ただ、回線が混雑してふさがっていたり、相談員が手いっぱいだったりして対応できなかった相談が310件あった。
 相談内容で最も多かったのは「交友関係・性格の悩み」の72件。次いで、「学業・進学」(38件)、「学校・教員の対応」(33件)、「異性に関する悩み」(32件)、「いじめ・不登校に関すること」(27件)-などと続いた。「無応答・冷やかしなど」に分類される相談も49件あった。
 相談を寄せた生徒の属性をみると、全体の約7割が女子で、約4分の1は高校1年生が占めていた。相談終了時には、「気持ちが楽になった」「聞いてもらえてうれしかった」などの書き込みもあり、県教委は手応えを感じている。
第2期を実施中
 県では通年化を視野に、夏休み前の第1期に続き、休み明けの第2期(17日まで)の相談も実施しており、臨床心理士や心理カウンセラーが対応に当たっている。
 第1期の実施期間は、高校で開催される文化祭の時期と重なった上、中学校でも大きな競技大会が続いたことなどがあり、対応件数は、昨年9月の実施時より少なかった。このため県教委では、相談が夏休み明けに集中するとみて、第2期の受け付け状況を注視している。
 一方、24時間にわたり、電話対応する学校生活相談センターの7月中の相談件数は33件に達し、前年同期(21件)の約1.5倍に上った。県教委は「LINEで対応できなかった相談が、電話相談の増加につながったのではないか」としている。
 LINEでの相談を希望する生徒は、夏休み前に各校を通じて配布されたQRコードを使えば、窓口に接続できる。学校生活相談センター((電)0120・0・78310)でも対応している。