1匹の犬の奇跡の物語 2代目ハチ公像70周年で展覧会開催中 - 産経ニュース

1匹の犬の奇跡の物語 2代目ハチ公像70周年で展覧会開催中

ハチ公の当時の姿(渋谷区提供)
ハチ公の当時の姿(渋谷区提供)
渋谷駅前で今も主人を待つ「2代目忠犬ハチ公像」=渋谷区
 待ち合わせスポットとしても有名な、東京・渋谷駅前にある「2代目忠犬ハチ公像」が設置から70周年を迎えた。これを記念して、白根記念渋谷区郷土博物館・文学館(同区東)では、10月8日まで特別展「ハチ公と忠犬ハチ公像展」を開催している。
 2代目ハチ公像は昭和23年8月15日に「平和の象徴」として再建され、国内外の人々に愛されてきた。
 同展では、ハチの当時の様子がうかがえる写真や関連資料など約200点を展示。9年に初代ハチ公像の除幕式に立ち会うハチの元気な姿も見られる。銅でできた初代は戦争で供出された歴史なども振り返る。
 ハチを取り巻く人たちも取り上げている。
 ハチは主人である上野英三郎東京帝国大学教授を渋谷駅へ送り迎えしており、教授の死後も同駅前で帰りを待っていたが、事情を知らない人たちに落書きされたり水をかけられたりするなどのいたずらを受けていた。その後、日本犬研究家、斎藤弘吉さんによって、「忠犬ハチ公」のストーリーが広まった。
 ハチが同じく慕った上野教授の夫人、坂野八重子さんらとの物語も紹介されている。
 生前から90年近く。世代を超えてハチは愛され、共感が寄せられる。「上野先生が好きで、ただ会いたくて待ち続ける姿が日本人の美感に通じるのでは」と同館の学芸員、松井圭太さん。
 2代目は愛される銅像に、との思いから、初代より少しかわいい顔になり、訪れた人が触れられる高さに設置された。当初は毛並みも表現されていたが、今ではすり減るほどなでられ、親しまれてきた。
 区の象徴でもあるハチ公像。「1匹の犬が巻き起こした奇跡の物語を、実際の生涯とともに知ってほしい」(松井さん)という。
 9月29日には講演会「ハチ公秘話と忠犬ハチ公像」、8日、22日、10月7日には展示解説が行われる。
 午前11時から午後5時。月曜休館(祝日の場合翌日)。入館料100円。問い合わせは(電)03・3486・2791。