第15回(平成15年)「真面目な話、カラヤンは先見の明がありましたね(笑)」

世界文化賞 受賞者のことばから
第15回「高松宮殿下記念世界文化賞」 音楽部門受賞者 クラウディオ・アバド=2003年4月29日、イタリア・サルディニア島 (後藤徹二撮影)

 「真面目な話、カラヤンは先見の明がありましたね(笑)」

 ○音楽部門 クラウディオ・アバド

 (1933~2014年、ベルリン・フィルなど主要なオーケストラ、オペラ劇場の音楽・芸術監督を歴任した伊指揮者) 巨匠カラヤンから次代を担う若手として名前を挙げられていたことについて、伊サルデーニャ島の別荘で。

 「人々の真実を描こうとするとき、背景のディテールはとても大切です」

 ○演劇・映像部門 ケン・ローチ

 (1936年~、貧しい人々の厳しい現実をドキュメンタリータッチで描き続ける英映画監督) 新作のロケ現場であるスコットランド・グラスゴーで、同地を何度も作品の舞台に選ぶ理由について。

 「一部分を見ても美しく、視点を変えて全体を眺めても素晴らしい」

 ○絵画部門 ブリジット・ライリー

 (1931年~、幾何学的パターンにより画面に動きをもたらす抽象画「オプ・アート」で知られる英画家)京都の桂離宮を訪問、その感想を問われて。

 「その光景を見たとき、一から人生を作り直す必要に迫られた」

 ○彫刻部門 マリオ・メルツ (1925~2003年、身の回りの素材を使う「アルテ・ポーヴェラ」運動の中心となった伊彫刻家) 第二次大戦中にがれきとなった街を見たことが作品の根底にあると、伊トリノのアトリエで語る。

 「私はプロジェクトを計画する土地の多様性を慎重に考慮します」

 ○建築部門 レム・コールハース

 (1944年~、ジャーナリスト出身の異才のオランダの建築家) オランダ・ロッテルダムで、多種多様な作品の根底にある建築理念を語った。