「自由の国で」のV・S・ナイポール氏死去 英国のノーベル賞作家

 
ノーベル文学賞受賞の英作家、V・S・ナイポール氏=2001年、英ソールズベリー(AP)

 英BBC放送によると、ノーベル文学賞受賞の英作家、V・S・ナイポール氏が11日までにロンドンの自宅で死去した。85歳。死亡した日付や原因など詳細は不明。

 32年、英領だったカリブ海西インド諸島のトリニダード・トバゴのインド系家庭に生まれた。英オックスフォード大で英文学を学んだ後、BBCに勤務、50年代から作家活動に専念。

 61年に代表作「ビスワス氏の家」を発表、71年の「自由の国で」で、英国最高峰の文学賞「ブッカー賞」を受賞。「イスラム紀行」(81年)「イスラム再訪」(98年)などの著作もあり、鋭敏な感覚と痛烈な語り口でインドやイスラム世界などの現実を描いた記録文学的手法が評価された。

 サルマン・ラシュディ氏、カズオ・イシグロ氏ら移民出身作家と共に、英文壇で国境を超える新たな世界を切り開いた。(共同)