北方領土返還早期解決求め、大会宣言 山形

 
北方領土返還要求を求め啓発活動を行うと述べる大類伸一キャラバン隊隊長(右から2人目)=1日、山形市(柏崎幸三撮影)

 北方四島の早期返還に取り組む「山形県北方領土返還促進協議会」の第37回北方領土返還要求県民大会が1日、山形市の山形国際ホテルで開かれ、「北方領土の返還実現を目指し、より一層の世論の集結に努め、粘り強い北方領土返還要求運動を推し進める」とする大会宣言を採択した。採択を受け協議会は、山形市、上山市など3市2町に北方領土返還を求め啓発活動をするキャラバン隊を出す。

 大会では、協議会会長の志田英紀県議会議長が「北方領土返還に向け、政府、外務省を後押しできるよう県民世論の高揚をはかりたい」とあいさつ。北方領土返還運動を続ける「山形北方領土倶楽部」の榎本幸一郎代表理事に感謝状を贈った。

 続いて日露関係に詳しい筑波大学の中村逸郎教授が「北方領土問題解決に向けた今後の日露関係について」と記念講演。北方領土返還について中村教授は「北方領土返還に向けてすごいいいチャンスが来ている。世界が動いている」と述べ、9月3日に北東ロシアのウラジオストクで開かれる国際経済フォーラムを上げ、「ここには、ロシアのプーチン大統領、中国の習近平国家主席、ほとんど間違いなく北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長、韓国の文在寅大統領、そして安倍総理も参加される予定です。そしてトランプ米大統領も出席すると英国BBCが伝えている」と、この国際経済フォーラムの重要性を指摘。

 その上で「この時代、この瞬間に世界情勢が大きく変わる時代にわれわれは生きている。北方領土にも変化がきている」と強調した。

 さらに北方領土に関わる国際情勢の変化を指摘した上で、1988年から1991年の3年間でヨーロッパは変わった。ユーゴスラビア、チェコスロバキアがつぶれ、(東西)ドイツが統合された。この9月から何かが起こる。起こるとすれば3年間です」と述べ、「9月からの北東アジアの動きに注目してほしい」と強調した。

 その上で、「9月以降、アジアは激動の時代を迎える。この激動の中で、日本政府は(北方領土の)返還に結びつけていくのか。ヨーロッパでみた現実を踏まえ、人の流れをつくる、世界を変えていく流れをつくることが大切」と訴えた。

 参加した山形市の横尾峰子さん(62)は「私たちは大きな時代のうねりの中で生きていると実感した。(行政は)北方領土に関して情報発信をしてほしいし、北方領土ツアーがあればすぐにでも行きたい」と話した。