【谷山雄二朗のばかモン英語塾】(45)冷たいビールで、ストレス発散する方法。Gob Shite!
「喫煙スペースは、どこですか?」
40度ちかい灼熱の皇居前広場で遭遇したキリスト似の白人青年に声をかけられた。アイルランド人だという長髪の彼だが、意外にも天皇陛下への敬意を隠そうとしない。
ただ、Do you know the name of the Emperor of Japan? と聞くと知らないという。今上天皇は、Akihito。昭和天皇は、Hirohito と教えてあげると、彼は喜んだ。というか、知らない訪日客がほとんどだと思われるので、皇居ランナーの諸君、たらたら無目的に走るだけじゃなく、外人を見つけたら率先して教えてあげよう。
手元にあるHoughton Mifflin社の英語辞書には、親子2代に渡る日本の天皇陛下が載っている。しかも、先代は写真付きである。裏返せば、わが国の天皇は、それほど国際社会におけるプレゼンスがあるということだ。
オスカー・ワイルドの “Happy Prince” の大ファンである私だが、他にも「ガリヴァー旅行記」のスィフト、詩人のW.イェーツ、皮肉屋のバーナード・ショーなど、アイルランドは世界的文豪をたくさん輩出している作家大国。その秘密は?と「キリスト」に尋ねると、白い歯をみせつつも分からないという。
別れ際、彼は自作の「日本語ノートブック」を見せてくれた。間違っても上手とは言えない筆跡で、英語、ひらがな、カタカナ、さらには漢字までぎっしり手書きで書き込まれている。「4週間でニホンゴを習得したい。ぼくは5週間滞在するから時間は十分さ!」と、大真面目で言うではないか。「ドウイタシマシテ」をかんで「ドウタマシテ」と言うので、2、30回その場で特訓したら言えるようになった。その恐ろしく前向きな学習欲、および独学の精神に作家大国の源泉を垣間見た気がした。
Gob Shite! というアイルランド語のスラングも、教えてもらった。このクソ野郎、という意味で、しかも「ゴブシャイツ」と発音するとか。まるでドイツ語の響き。Gobは、口。Shiteは、英語のshitつまり糞。ただ、英国人のそれと発音がまったく違う。
ビールがとびきり美味しいこの季節、国内外のIrish Pubで、慇懃(いんぎん)無礼な連中を見かけたら、君も率先して使ってみよう。
ストレス発散にもなるぞ。何言われてるか分からず犬のように首を傾げる相手の姿も、最高に楽しいはずだ!
Gob Shite!
Be Dumb, Be Stupid!
公式サイト http://JapanBroadcasting.net/Stupid-English-School