豊島将之新棋聖会見(3完) 藤井聡太世代「相当強いし、のびしろがある」

第89期ヒューリック杯棋聖戦
羽生善治前棋聖に勝利し、タイトルを獲得した豊島将之新棋聖は笑顔を見せる=17日午後、東京都千代田区の都市センターホテル(吉沢良太撮影)

 --今回の対局は、羽生善治前棋聖の「一強時代」を崩す象徴的対局だった。その一方で、藤井聡太七段ら若手も伸びてきている

 「羽生先生とは何度も対戦し、今回も厳しい戦いにになると思っていました。下の世代は現状でも相当強いし、のびしろがある。これから戦っていくのはかなり大変だと思いますが、自分にできることをやっていくしかない」

 「藤井さんは、これからさらに強くなるでしょう。今後戦うとしたら、難しい戦いになると思います。でも、それより前に、自分がタイトル戦に出続けられるよう頑張りたいです」

 --4歳の頃、羽生前棋聖をテレビで見て将棋を始めたという縁もある。4年前(王座戦)は最終局で敗れた。そういう大きな存在を乗り越えた感慨はあるか

 「今回はタイトル戦で勝つことはできましたが、自分の中に課題もたくさんありましたし、中終盤でかなり粘り強く指され、自分にミスが出たことが多かった。はっきりと『勝てた』という感じはしません」

 「でも、王座戦や前の棋聖戦(平成27年)は、始めの段階で(形勢が)悪くなり、そのまま-という形が多かった。課題は多いですが、自分も成長したのかなと思います」

 --何度も敗れた羽生前棋聖からタイトルを取った感想は。また、これまでのタイトル戦と何か違う部分はあったのか

 「羽生先生は、自分が将棋を始める前からトップ棋士の方。活躍をずっと見てきているので、対局できること自体信じられないような気持ちもあった。羽生先生に勝ってタイトルを取れたのは、現実ではないような気持ちもありますね」

 「これまでは肩に力が入りすぎていたので、(今回は)そうならないようにしよう、と。でも、実際は結構、力が入ってしまったかな…。内容的には、序中盤が割とうまく指せた。これまでは、序中盤で悪くなることが多かったのが違いですね」

 --午前中、警報音が対局室に流れるハプニングがあった

 「びっくりして外に出ましたが、廊下に出ただけですね。対局中だったので、びっくりしました」

 --豊島新棋聖は今年充実している印象がある。好調の秘訣(ひけつ)は

 「少しずつ自分の棋力、実力が上がってきているのかな、と思います。(昨年敗れた)王将戦と、(プレーオフの末に羽生前棋聖に敗れた)順位戦の後で気持ちが折れることなく、高いモチベーションを持ち続けられたのが良かったです」

 --8タイトルを8人で分け合う“戦国時代”になったことはどう思うか

 「強い方がたくさん出てきており、高いレベルで力が拮抗(きっこう)していると感じています」

 こちらの記事で第5局の再現棋譜をご覧いただけます。

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