【マンスリー囲碁】20歳の許が“大物食い”に意欲 - 産経ニュース

【マンスリー囲碁】20歳の許が“大物食い”に意欲

許家元七段は第43期碁聖戦の挑戦者決定戦で本木克弥八段を破り五番勝負に進出した
 第43期碁聖戦五番勝負が23日に開幕、七大タイトル初挑戦の許家元(きょ・かげん)七段(20)が先勝した。井山裕太七冠(29)の牙城を崩すのは、この若手かもしれない。
 台湾出身、入段6年目の許は今年、絶好調。11連勝など20勝2敗の圧倒的な勝率で碁聖戦を迎えた。平成26年の国際棋戦、第1回グロービス杯U-20では一力遼八段(21)に続く準優勝、翌年には新人王戦で優勝するなど、若手棋士対象の棋戦で結果を残してきた。一般棋戦では初めて、5月17日の碁聖戦挑戦者決定戦で本木克弥八段(22)を破り、五番勝負への登場を決めた。「一力八段や本木八段ら同世代がタイトル戦に登場していたので、自分も…とは思っていた。(5月15日に30歳以下が対象の)おかげ杯で優勝し、気分よく挑戦者決定戦に臨むことができた」と話す。
 井山は、昨秋に名人を奪還し、囲碁界初の2度目の七大タイトル独占を果たした。以降は王座・天元・棋聖・十段を無敗で防衛。進行中の本因坊戦でも山下敬吾九段(39)に3勝1敗で、7連覇にあと1勝としている。
 七大タイトルで井山と対戦するのは許が13人目。20歳5カ月で開幕戦を迎えたのは3番目に若い。ただ、井山が年下の棋士に奪取を許したのは、26年王座戦での村川大介八段(27)だけだ。「一人がタイトル七つ全部守っているのは、あまりよいことではないので」と意欲をみせる許。サッカーW杯では弱小国が強国を破る番狂わせ“ジャイアント・キリング”があったが、許七段も…。(伊藤洋一)