【産経新聞創刊85周年】フェルメール展 光の魔術師 8作品結集 東京・上野の森美術館 10月5日開幕 - 産経ニュース

【産経新聞創刊85周年】フェルメール展 光の魔術師 8作品結集 東京・上野の森美術館 10月5日開幕

 産経新聞は創刊85周年を記念し、17世紀のオランダ絵画黄金期を代表する画家、ヨハネス・フェルメールの作品を集めた「フェルメール展」を今年10月から、東京都台東区の上野の森美術館で開く。わずか35点前後と寡作で知られる画家の現存作のうち、国内展最多の8点が集結する“日本最大”の企画展。実は昨年から今年にかけてフェルメールの大型展が欧米の主要美術館を巡回し、世界的ブームが加速。美しき旋風が、いよいよ日本に上陸する。(黒沢綾子)
「牛乳を注ぐ女」1660年頃 アムステルダム国立美術館 Purchased with the support of the Vereniging Rembrandt,1908(c)Rijksmuseum, Amsterdam
  昨年2月下旬、パリのルーヴル美術館はちょっとしたパニックに陥っていた。原因は、特別展「フェルメールと風俗画の巨匠たち」。光の魔術師、フェルメールの現存作の3分の1にあたる計12点がそろう、パリでも半世紀ぶりの機会だけに、開幕初日には予想の2倍を超える約9400人が殺到。その後も連日、数時間待ちの入場となり、やがて対応に窮した同館スタッフの一部がストライキを決行する事態になった。
 結局、日時指定チケットで混雑は緩和されたというが、会期3カ月間で約33万人を動員し、改めてフェルメールへの関心の高さを印象づけた。同展はその後、展示作品を一部変えつつ、ダブリンのアイルランド・ナショナル・ギャラリー、米国のワシントン・ナショナル・ギャラリーに巡回。昨年10月から今年1月までの3カ月間で約27万人が来場したワシントン・ナショナル・ギャラリーの広報担当者は「通常の企画展を大幅に上回る人気で、毎日行列ができた」と振り返る。
ワシントン・ナショナル・ギャラリーで開かれた「フェルメールと風俗画の巨匠たち」展の様子=今年1月
 記者も昨春、ルーヴル美術館で同展を見る機会を得た。同館は「レースを編む女」と「天文学者」を所蔵しているので、その他10点が欧米各地から集合した形だ。
 フェルメールの絵画は概して大きくない。しかし至高の作品12点が集まる空間は、想像を絶する濃密さだった。しかも展覧会には明確なコンセプトがあった。フェルメールと、同時代オランダの風俗画家の作品を画題ごとに並べて比較し、その影響関係をつぶさに見るというものだ。女性が手紙を読み書きする場面、楽器を演奏する場面など、日常の何げない一コマを彼らがどう描いたか。並べることで、見えてくる。
 なるほど、フェルメールは新しい絵画の発明者ではなく、先達の影響を受けた追随者(フォロワー)だった。けれども、フェルメールの絵は明らかに、まとっているオーラが他と違う。
 それは、引き算の美学。小道具などで教訓を盛り込んだ同時代の風俗画と比べ、フェルメールの絵画はいたってシンプルで静謐(せいひつ)。何げない日常を描いた詩的な画面は、時代を超える普遍性をもつ。何より、ドラマチックな光に圧倒される。こうした魅力すべてが、21世紀においてなお、フェルメールが世界を熱狂させるゆえんなのだろう。
 東京で今秋開かれる「フェルメール展」も、同時代のオランダ絵画とともに、フェルメールの魅力を多角的に紹介する。「ぶどう酒のグラス」の日本初公開が先行発表されたほか、昨年ダブリンやワシントンには巡回しなかったオランダ・アムステルダム国立美術館所蔵の傑作「牛乳を注ぐ女」も東京にやって来る。
「ぶどう酒のグラス」1661~62年頃 ベルリン国立美術館(c)Staatliche Museen zu Berlin,Gem●ldegalerie/J■rg P.Anders(●はaウムラウト、■はoウムラウト)
 長時間の入場待ちを避けるため、上野の森美術館では日時指定入場制を採用する。より快適に名画と向き合えるひとときを、ぜひ楽しみにしてほしい。
特製チケットファイルをプレゼント
  フェルメール展の特製チケットファイル(非売品)を抽選で10人にプレゼントします。応募は、はがきに郵便番号・住所・氏名・電話番号を明記の上、〒100-8697 日本郵便銀座郵便局JPタワー内分室私書箱2165号 産経新聞社フェルメール展プレゼント係まで。6月30日必着。インターネットで応募する場合は、プレゼント特設サイト(https://id.sankei.jp/e/108)からご応募ください。応募の際は産経iD会員への登録が必要です。6月30日午後11時59分締め切り。
※デザインは異なる場合があります
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会  期 2018年10月5日(金)~2019年2月3日(日) ※日時指定入場制
会  場 上野の森美術館
主  催 産経新聞社、フジテレビジョン、博報堂DYメディアパートナーズ、上野の森美術館
協力館 アムステルダム国立美術館
後  援 オランダ王国大使館
企  画 財団ハタステフティング
特別協賛 大和ハウス工業株式会社、ノーリツ鋼機株式会社
協  賛 第一生命グループ、株式会社リコー
特別協力 NISSHA株式会社
総合監修 アーサー・K・ウィーロックJr.(元ワシントン・ナショナル・ギャラリー学芸員)
日本側監修 千足伸行(成城大学名誉教授 広島 県立美術館長)
公式サイト www.vermeer.jp/
※2019年2月16日(土)~5月12日(日)まで、大阪市立美術館へ巡回(東京展とは一部、展示作品が異なります)