「自殺誘引」自主的削除を強化へ 再発防止策了承

座間9遺体

 神奈川県座間市のアパートで10月、9人の切断遺体が見つかった事件で、政府は19日、関係閣僚会議を開き、再発防止策をまとめた報告書を了承した。自殺を誘引するような有害情報の書き込みの禁止・削除を事業者に要請したり、サイバーパトロールの強化などが柱。会員制交流サイト(SNS)を使った自殺志願者への相談事業も実施する。

 事件は、被害女性の一人がツイッターに「死にたい」と書き込んだ後、白石隆浩容疑者(27)=殺人容疑などで再逮捕=が「一緒に死にませんか」などと返信して接触。その後、殺害したなどとされる。

 報告書では、「加害者がSNSを利用し、自殺願望を投稿するなどした被害者の心の叫びにつけ込んで、言葉巧みに誘い出し殺害したという極めて卑劣な手口」と事件を総括した。

 SNSで人を自殺に誘い込むような情報に対し、「公開されたまま放置されている状況は許されない」と指摘した上で、事業者へ削除を要請するほか、サイバー防犯のボランティア団体などに依頼し、通報活動を実施する。

 白石容疑者のような悪意を持った人とつながらないように、自殺志願者を適切な相談窓口へ誘導することや、SNSを使った相談窓口を設けることも盛り込んだ。

 平成30年春ごろを予定していた「改正青少年インターネット環境整備法」の施行は同年2月に早める。改正法で、18歳未満の子供が使用するスマートフォン(スマホ)などで有害情報を利用できないようにするフィルタリングが強化される。

 報告書は、警察庁、厚生労働省、総務省などの局長級が集まって議論したほか、自殺対策に取り組んでいる団体や大学教授ら12人にヒアリングした上で、約1カ月かけて作成された。