譲位日程決定 被災地に陛下を気遣う声

天皇陛下譲位
九州北部の豪雨で災害対応に尽力した関係者をねぎらわれる天皇、皇后両陛下=10月27日、福岡県朝倉市(代表撮影)

 天皇、皇后両陛下が訪問された東日本大震災などの被災地では、譲位する陛下のお体を気遣う声が上がった。

 両陛下は昨年9月、津波被害から再建した岩手県大槌町の「三陸花ホテルはまぎく」に宿泊された。同ホテル社長の千代川茂さん(66)は「分刻みのスケジュールでお疲れになったのでは」と振り返る。

 震災前の平成9年にも両陛下は同じホテルに宿泊された。千代川さんは「浅からぬご縁があるので日程が決まって感無量です。大災害と何度も向き合ってこられたので、譲位後はご自分の時間を大切に過ごしていただきたい」と話した。

 「80歳を迎えられてなお、災害のたびに被災地へ出向かれるのは一般人でも難しいこと」と話すのは震災の約1カ月後、両陛下が訪問された宮城県南三陸町の千葉みよ子さん(71)。津波で3歳の初孫を含む家族4人を失い、気力をなくしていたという千葉さんに、両陛下は体育館の床にひざまずいてお話しされたという。

 千葉さんは「陛下の優しい笑顔で立ち直ることができた。早めにお休みしてもらいたい半面、譲位は心細くもある。新たなお立場で、またお会いするのが夢です」と期待を込めた。

 今年10月27日には、7月に起きた九州北部豪雨の被災地をご訪問。両陛下と懇談した大分県日田市の農事組合法人代表理事、原田文利さん(63)は「陛下は長い間、苦労されたので、譲位を早く実現してもらいたい」と話した。