口臭対策 歯磨き、舌のケアですっきり

女の視線

 日本歯科医師会(東京都千代田区)が昨年発表した、10代から70代の男女1万人を対象にした調査によると、自分の口臭が気になった経験がある人は、80・6%に上る。男女別では、男性は76・2%で、女性は85・3%。女性の方が口臭を気にするようだ。

 口の中の汚れ

 「口臭の原因で最も多いのは口の中の汚れ。適切にケアをすれば予防できますよ」。こう話すのは、鶴見大学歯学部付属病院で口臭外来を担当する中川洋一准教授だ。胃腸の病気や糖尿病などで口臭がする場合もあるが、健康な成人の口臭は、ほとんどが口内の細菌が原因だという。

 舌の表面にたまった汚れ「舌苔(ぜったい)」や歯垢(しこう)に潜む細菌が、食べカスやはがれた粘膜などに含まれるタンパク質を分解、硫化水素やメチルメルカプタンなど口臭の原因となる物質を出す。中川准教授は「歯磨きも舌のケアもきちんとできていない人が多い」と指摘する。

 朝起きたときに

 口臭を解消するには、丁寧な歯磨きと舌のケアが大切だ。「特に舌苔の細菌数は歯垢よりも圧倒的に多い。口臭の一番の原因は舌」と中川准教授。舌苔を取り除くには、市販の舌用ブラシを使ってもよいが、中川准教授が勧めるのはガーゼを使った方法だ。ガーゼを利き手の人さし指に巻き付け、舌の表面がピンク色になる程度まで拭き取る。「右半分、左半分と分けてやると拭き忘れがなくなります」と中川准教授。ただし、こすりすぎて舌を傷つけないように注意する。最後はうがいをして洗い流す。

 口臭の強さは一日の中でも変化する。食事などで唾液が出ると細菌が洗い流され、口臭は低下する。一方、寝ているときに細菌が増えるため、最も口臭がきつくなるのは朝起きたときだ。中川准教授は「舌みがきは1日1回、朝食後がお勧め」と話す。

 口内が乾燥すると、細菌が増えて口臭がきつくなってしまうので、鼻呼吸にしたり、ガムをかんで唾液を出したりすると口臭予防になる。

 まるで香水瓶

 生活関連メーカーでは、おしゃれなデザインのケア用品を打ち出している。

 ライオン(東京都墨田区)は8月、口臭ケアの新ブランド「NONIO(ノニオ)」から、洗口液と歯磨き粉を発売した。シンプルなパッケージで、20~30代がターゲット。同社オーラルケアマイスターの太田博崇さんは「若い世代は人から嫌われたくないという思いが強く、口臭は気づきにくいからこそ不安になる。誰もが持つ不安を解消できれば」と話す。

 息を香らせたい人向けなのが、小林製薬(大阪市中央区)の新商品「ブレスパルファム」だ。50ミリリットルと化粧ポーチに入るサイズの洗口液で、容器は香水瓶のようなデザイン。「フローラルシャイン」と「オーシャンブリーズ」の2タイプ。口をすすいだ後、長時間香りが持続するという。

 同社マーケティング部の岡田麻美さんは「特別なときに自分を演出できるアイテムとして使ってほしい」と話している。

 自分では気づきにくいけれど、他人に迷惑をかけてしまうかもしれない口の臭い。女性は特に自分の口臭を気にする人が多く、最近では、手にとりやすいデザインのケア商品も登場している。(油原聡子)