量販店やメーカー「家電の手入れを」 長く安全に使って…消費者向けの説明を強化

 
加湿器の手入れ方法を説明する販売員=東京・秋葉原のエディオンAKIBA店

 家電製品を長く安全に使ってもらおうと、量販店やメーカーが手入れの仕方など消費者向けの説明を強化している。顧客サービスの一環として、通年で使えるようにして収納の手間を省いた製品も売り出している。

店頭ならでは

 「タンクの水は雑菌が繁殖するので、毎日取り換えてください」

 11月上旬、東京・秋葉原のエディオンAKIBA店の加湿器売り場で、販売員が加湿器のタンクを取り外しながら20代の男子学生にこう説明した。

 同店では昨年から、各メーカー製品の機能の違いや、手入れの方法を説明している。利用者が増えているインターネットの通信販売では対応できない店頭ならではのサービスだ。

 加湿器内部のフィルターを2週間に1回取り外して水洗いしたり、ファンを覆うフィルターについては週に1回は掃除機でほこりを取り除いたりすることを勧めている。

 節電や製品を長持ちさせるためで、学生は「説明書だけでは難しそうだったが、実際に目の前で取り外しながら説明してもらえたので、よく分かった」と話した。

故障の原因

 石油ファンヒーター大手のダイニチ工業(新潟市)は、前のシーズンから残った灯油を使うことが機器の故障の大きな原因になっているとして、製品の箱にチラシを入れて説明している。フェイスブックの公式アカウントでも動画を公開、注意を呼びかけている。

 使い残した灯油は、紫外線や温度変化などにより酸化が促進されて変質している可能性が高く、誤って使うと異臭がしたり、火が途中で消えたりするという。

 このほかに動画では、使わなくなる時期に、押し入れなどに片付ける前、きちんと手入れをするよう呼びかけている。機器内に残った灯油をスポイトで抜き取る方法も説明している。

 これまでのところ、再生回数は計約400回にとどまっているが、同社は「手入れの動画は人気がある内容ではなく、拡散されにくい。メーカーとして製品の正しい使い方を伝える努力は重要なので、地道に活動を続けたい」としている。

通年使用

 消費者の手間を省くため、製品を一年中使えるようにして手入れの工程を少なくする取り組みをしているメーカーもある。

 小泉成器(大阪市)は、送風機能付きファンヒーター「ホット&クール」シリーズを平成26年に発売、堅調だという。夏は扇風機、冬はセラミックヒーターとして利用できる。

 電気ストーブなど従来の暖房機器は、春に収納する際、汚れやほこりを取り除いてから袋をかぶせて保管する。電気コードも引っ張られたりねじれたりしていないか注意が必要だ。

 通年使えるようにすることで、収納時のスペースが省け、フィルターに付いたほこりを掃除機で吸い取るなど日常的な手入れで済む。