PR

GQ JAPAN GQ JAPAN

ドイツ製ミニバンらしさとは? フォルクスワーゲン シャランTDI試乗記

 シャランTDIに話を戻すと、停止からの発進加速はものすごく遅い。アクセル・ペダルをガバチョと踏みつけるとなおさらそう感じる。ターボが2000rpmあたりからグワッと立ち上がる。380Nmという大トルクを誇るとはいえ、車重に比して極低速トルクが細いのは、排気量が1968ccしかないのだから、これまたいたしかたない。

WLTCモードの燃費は14.0km/L。シャランはTDIのほか、ガソリンターボ・エンジン(1.4リッター直列4気筒)搭載グレード「TSI」も選べる。こちらのスペックは最高出力150ps/5000~6000rpm、最大トルク250Nm/1500~3500rpm。
WLTCモードの燃費は14.0km/L。シャランはTDIのほか、ガソリンターボ・エンジン(1.4リッター直列4気筒)搭載グレード「TSI」も選べる。こちらのスペックは最高出力150ps/5000~6000rpm、最大トルク250Nm/1500~3500rpm。
その他の写真を見る(5/15枚)
搭載するエンジンは1968cc直列4気筒DOHCディーゼルターボ(177ps/3500~4000rpm、380Nm/1750~3250rpm)。
搭載するエンジンは1968cc直列4気筒DOHCディーゼルターボ(177ps/3500~4000rpm、380Nm/1750~3250rpm)。
その他の写真を見る(6/15枚)
排ガス浄化に、アドブルー(尿素水溶液)を使う。
排ガス浄化に、アドブルー(尿素水溶液)を使う。
その他の写真を見る(7/15枚)
トランスミッションはデュアル・クラッチ・タイプの7AT。
トランスミッションはデュアル・クラッチ・タイプの7AT。
その他の写真を見る(8/15枚)

 で、これはこういうもんである。と身体が覚えてしまうと、これはこれでいかにもドイツ製の荷車に乗っている感があって、なかなかケッコウである。こういう、といっても読者諸兄には想像していただくほかないわけですけれど、石でできたような武骨な運転感覚と乗車感覚は、設計年次がちょっと古めなこともあって、なおさら味わい深いように思われる。

 でもって、一旦スピードに乗ってしまうと、いままでバラバラだった石くれたちがキューっと集まって一体となり、スムーズネスとスタビリティの塊となって疾走する。タイヤは225/50R17のコンチプレミアムコンタクトで、やや硬めの乗り心地もまた、いかにもドイツ車っぽい。ホイールベースは2920mmもあるから、凸凹の悪路でも大船に乗っているかのようなゆったり感がある。スライドドアなのに、ボディの剛性感はリッパなドイツ車のそれだ。

リアのスライド・ドアは、左右ともに電動開閉式。ドアハンドルまたはセンターコンソールにあるスウィッチで操作する。
リアのスライド・ドアは、左右ともに電動開閉式。ドアハンドルまたはセンターコンソールにあるスウィッチで操作する。
その他の写真を見る(9/15枚)
タイヤサイズは225/50R17。
タイヤサイズは225/50R17。
その他の写真を見る(10/15枚)

気になる価格

 ステアリングはぶらぶらで、中心付近はそうとう鈍い。でも、7人の乗りのミニバンである。ドイツのひとはホントに7人乗せてアウトバーンをブッ飛ばすだろう。それにはこういう、ダルなステアリングのほうが安定感と安心感につながる。こんな小山のようなクルマでステアリングがシャープだったらタイヘンだ。これはこれで正しい。

 安全第一のハンドリングに、おとな7人が乗れる、いかにも道具然としたミニバンに加わったディーゼルは、武骨なその道具性をいっそう際立たせていて、魅力が増している。

ステアリングホイールはパドルシフト付き。
ステアリングホイールはパドルシフト付き。
その他の写真を見る(11/15枚)
3列目シートも個別にスライド&リクライニング出来る。
3列目シートも個別にスライド&リクライニング出来る。
その他の写真を見る(12/15枚)
3列目シート使用時のラゲッジルーム容量は300リッター。テールゲートは電動開閉式。
3列目シート使用時のラゲッジルーム容量は300リッター。テールゲートは電動開閉式。
その他の写真を見る(13/15枚)
2列目、3列目のバックレストをすべて格納すると、ラゲッジルームは2297リッターに拡大する。さらに、助手席バックレストを前倒しすれば、長さ約2.95mの長尺物も積める。
2列目、3列目のバックレストをすべて格納すると、ラゲッジルームは2297リッターに拡大する。さらに、助手席バックレストを前倒しすれば、長さ約2.95mの長尺物も積める。
その他の写真を見る(14/15枚)
TDIエンジン搭載グレードはモノグレード(ハイライン)。価格は529万6000円。
TDIエンジン搭載グレードはモノグレード(ハイライン)。価格は529万6000円。
その他の写真を見る(15/15枚)

 もし、問題があるとしたら、ラグジュアリー仕様のハイラインしか設定がないことだろう。車両価格が529万6000円もするのだ。最も安いガソリンのシャランはTSIトレンドラインの368万円である。布張りのショボい仕様が、400万円を切る価格であれば、山小屋風のお宿の送迎用とかによいのではないか、と思ったけれど、筆者が思いつくようなことは輸入元のかたがたも真剣に検討しておられるでしょうから、できない理由があるのでしょう。

 いずれにせよ、こんなにでかいミニバンを個人で購入するひとはアウトドアの達人であるに違いなく、それがシャランTDIを違いのわかる男前にしているのではあるまいか。

 文・今尾直樹 写真・安井宏充(Weekend.)

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ブランドコンテンツ