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パリの新進ブランド「カサブランカ」のデザイナーに迫る!

--ファーストショーの完成度と物量に驚いたのですが、今のメゾンの体制を教えてください。

 オフィスは3つのセクションに分かれているんだ。デザインとオペレーションをする部屋と、ペインティングの部屋、そしてサンプルを作るための部屋。

--ペインティングの部屋とは?

 カサブランカの絵柄はすべてオリジナルで、そのための専属のペインターがいるんだ。僕のかの女がお茶のブランドをやっていて、そのパッケージのイラストを手掛けたのが、クエンティン・ビドー。僕のアイデアを形にしてくれる大切な相棒なんだ。

--専属のペインターを抱えるメゾンなんて、初めて聞いたかもしれません! どういう手順で柄を作るのか教えてくれますか?

 じゃあ、この星座のプリントを作る手順を説明するね。最初は写真とか絵を見ながら、アイデアを話し合うことから始めるんだ。その時に閃いたアイデアを、クエンティンがその場でイラストに起こしていく。この場所に星を配置して、ふたりも山羊座なのでカプリコーンをいれようとか、少しずつ形にしていくんだ。

--フォントもオリジナルで作っているのですか?

 もちろん。最後のアレンジではイラストレーターも使うけれど、アイデアの段階ではすべて手描きにこだわっている。この電話が描かれているシャツは、iPhoneがない時代の電話のロマンティックさを表現しているんだ。スマートフォン、携帯電話がない時代は、誰もが誰かからの電話を待ちこがれた経験があると思う。そんな緊張と期待が入り交じったような様を表現したかったんだ。

--たんなる華やかなシャツじゃないんですね。この絵柄はワンシーズンだけ?

 ひとつの絵柄を形にするのに200時間かけることもあるけれど、そのシーズンのみで継続はしない。その儚さが美しいと思うから。こういうメンタリティは日本人から学んだのかもしれない。僕とクエンティンはシャツにエモーションを閉じ込めているんだ。

--シャツを着るたびに、その時の感情を思い出すかもしれません。

 そうだね。みんなには長く着てほしいけれど、僕らはその時の心緒をシャツに投影したいと思っている。だからずっと作り続けるよ。手の温もりのある、世界一のシャツをね。コンピューターは同じものを作るけど、人間の手は違う。人の手で完璧なものを作るのが、カサブランカのフィロソフィーなんだ。

--最後に、今後の目標を教えてください。

 今は飢餓感を煽るエクスクルーシブな売り方が主流だけど、そういう時代は終わりつつあると思う。僕はカサブランカを、様々な年齢、肌の人に着てほしいんだ。15歳のキッズが頑張れば買えるTシャツもあれば、60歳の服好きにも満足してもらえるサビル・ロウ製のスーツもあるのには、そんな理由があるんだ。僕はラルフ・ローレンを心からリスペクトしている。キッズから大人まですべての商品が揃っているけれど、ちゃんと1本の芯が通っていて世界中の人に愛されているからね。カサブランカは始まったばかりだけど、いつかそんなブランドになりたいと思っている。(日本語で)がんばるよ!

シャラフ・タジェル(Charaf Tajer) 1984年、モロッコ・カサブランカ生まれ。2008年に、のちのピガールも含むクリエイティブ集団「パン・オ・ショコラ」の一員に。ル・ポンポンのオーナーとしても有名。2019年春夏から「カサブランカ」をスタート。来日回数は20回を越える日本通でもある。

 2019AW カサブランカ コレクション

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