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価値がわかるひとにはプライスレスなスバル--即日完売した WRX STI TYPE RA-Rの魅力とは?【試乗記】

 アイドリング中の鼓動は、息をひそめた野獣を思わせる。なのに、そこから速度が上がるほどにスムーズになる。フルスロットルを試みると、強固なボディの前半部分がすっ飛んでいく感覚がある。電子制御の4WDであるにもかかわらず、前輪駆動ベースである素性を隠さない。もちろん、一般道における全開なんてのは一瞬の出来事で、その性能はほとんど余裕たっぷりに走るために使われる。

 ボクサー・エンジンならではの低重心と11:1のステアリング・ギア比でもって、タイプRA-Rはスイスイ曲がる。たとえ渋滞になっても、実際、横浜~東京の復路は渋滞に出くわしたのだけれど、300psオーバーのスポーツ・サルーンのマニュアルの3ペダル車なのに、それが欠点となりそうな場面でも欠点と感じない。操作系の手応えが心地よい範囲の手応えである。

SUBARU WRX STI TYPE RA-R|スバル WRX STI タイプRA-R
SUBARU WRX STI TYPE RA-R|スバル WRX STI タイプRA-R
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 というようなわけで、職人仕事に裏打ちされたWRX STI タイプRA-Rは、スバルのモータースポーツ活動直系のコンプリートカーとしてスバリストから熱い支持を受けている理由が筆者なりに理解できたのだった。2019年早々に、STIは初の北米市場向けSシリーズとなる「S209」をデトロイト・ショウで発表している。北米用WRX STIの2.5リッター・ボクサーをSTIが341ps(開発目標)までチューンしたエンジンを搭載すると伝えられている。かくしてSTIブランドは世界展開へといよいよ乗り出したわけだ。

 じつのところ、ベース車両のWRX STI、386万6400円だって、十分いいクルマであると筆者は思う。本家インプレッサはすでに新世代のプラットフォームに移行するなか、WRXのみは1992年発売の初代インプレッサ以来、熟成に熟成を重ねてきたプラットフォームを継続使用しているのは伊達ではない。

 そこに、「さらになにかしら特別なものをつくりたい」というSTIエンジニアたちの職人魂のようなものが込められているのがタイプRA-Rなのである。「魂のようなもの」だから、わかるひとにはプライスレスの価値がある。わからないひとにはわからない。それでいいのである、と筆者は思う。

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