PR

GQ JAPAN GQ JAPAN

観客動員数は最盛期の半数以下に…「F1」人気低迷の日本、復活の鍵は?

Messenger

 TV中継は数年前から地上波を離れてペイテレビに移っており、これもF1人気低迷に拍車をかけている。放映形態は各国似たような状況だが、無料なら見るがわざわざお金を払ってまで見る気持ちはない、というのが日本のF1ファンである。もちろん、日本のF1人気低迷の理由はほかにも多々指摘されてきた。日本人ドライバーの不在、日本チームの不在、日本の自動車メーカーの不振、プロモーション素材としての価値の低下、高いチケット代、価値観の多様化……。

 しかし、わが国におけるF1人気低迷の大きな理由はなんといっても日本人ドライバーの不在だろう。不在というより、トップクラスの日本人ドライバーが過去一度も出てこなかった現実だ。1987年に中嶋悟がF1に行って以来30年を経ても、誰ひとりF1で優勝を経験していない。1年間に20レース行われるとして30年で600レース。中嶋以来19人もの日本人ドライバーがF1を走っているが、表彰台の中央に立った日本人は一人もいない。この現実を突きつけられると、F1と日本の間に横たわる溝があからさまになる。

 ホンダの常勝時代には、日本なくしてなにがF1ぞ、と日本人F1ファンの誰もが考えていたはずである。これが大きな勘違いだった。F1にとって自動車メーカーはやって来ては出ていくもの。F1をF1たらしめる要素ではなかった。では、F1をF1たらしめる要素とは? それは先にも書いたドライバーである。過去の歴史を紐解いてみればよく分かる。ヒストリーブックの最初に記されているのはドライバーであり、F1はドライバーを中心に形成されている。この原稿を書いている4月7日、世界中のSNSに一人のドライバーが頻繁に出てくる。いまから50年前のこの日に亡くなったジム・クラークだ。世界中のレースファンが彼の死を悼んで投稿している。50年前に亡くなった彼に対して。そして、日本にはジム・クラークはいないのだ。これは決定的な欠落点といえる。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ブランドコンテンツ