ついにクルマが空を飛ぶ! アウディ、エアバス、イタルデザインがタッグ 革新的な乗り物を提案 - 産経ニュース

ついにクルマが空を飛ぶ! アウディ、エアバス、イタルデザインがタッグ 革新的な乗り物を提案

 アウディとイタルデザイン、そしてエアバスがタッグを組み、ジュネーブ・モーターショーで新しい時代の乗り物を提案した。「ポップアップ ネクスト」と名付けられたこの未来のクルマは、2人乗りのキャビンをベースに「車両モジュール」あるいは「飛行モジュール」と組み合わせて移動する。
ショー会場にて。車両モジュール装着時(上には飛行モジュールが見える)
 「都市の多様なニーズを考慮した新しいコンセプト」。アウディの取締役でありイタルデザインの社長も兼ねるドクター・ベルント・マルテンスは、このクルマをそう定義している。
 イメージとしてはVTOL(垂直離着陸機)のように動くらしい。ドローンを思わせる4つのプロペラが飛行モジュールに備わり、都市内での立体的な移動を可能にするという。
 デザイン自体はたいしてスタイリッシュでないところが現実的ともいえ、映画『ブレードランナー』に登場する乗り物"スピナー"が、ついに現実のものに? とつい身を乗り出してしまった。
 アウディでは2000年代に「アーバンフューチャー イニシアティブ」と銘打ち、過密化する都市の交通環境に対するソリューションを、建築家や都市プランナーと一緒に考える企画を推進してきた。
 ポップアップ ネクストはひょっとしたら、そこで探ってきた問題解決の糸口なのかもしれない。飛行時の法規制とか離着陸のスペースとか駐機場とか、現実化に向けてはいろいろ課題はあるにしても、急速に未来に近づいた感すらある。
 だがモーターショー会場で初めて見たそれは、車両モジュールの上に飛行モジュールを組み合わせるという形で展示してあり、なかなかの巨体だった。
 アウディは開発にあたり、電気システムや運転支援システムを提供。インテリアは巨大な49インチスクリーンを使って、乗員と車載コンピューターのインタラクション(情報のやり取り)を行うという。
 「人と機械のやり取りは、音声および顔認識システム、視線追跡操作システム(アイトラッキング)、タッチ機能によって行われ」る、とアウディのプレスリリースにある。
 かつてジョルジェット・ジウジアーロ指揮の下、「フォルクスワーゲン ゴルフ」や「アウディ クワトロ」など一時代を画すスタイリングを手がけてきたイタルデザイン。直近では2013年のフランクフルト・モーターショーに出品した「アウディ ナヌーク クワトロ コンセプト」もイタルデザインによるものだった。
 カロッツエリアは、たんに車体をデザインするのが業務と思われがちだが、実際は生産方式をはじめ、数々のエンジニアリング的ソリューションを提供する重要な役割を担ってきた。
 いまイタルデザインはVWグループに属し、直接的にはアウディの管轄下にあるが、今回は車両のコンセプトメイキングを担当した。もちろん、エアバスのような他業種企業が考える将来のビジネスに明確なビジョンを与えるのも、イタルデザインの大事な仕事だ。
 「エアバスは将来のトランスポテーションの在り方を探っており、ほかの分野の企業とのコラボレーションにも興味をもっている」。そう説明するイタルデザインは、このプロジェクトにおけるコーディネーターとしても機能しているのだ。
 なにはともあれ、このクルマで世界各地の空を遊覧飛行できたらおもしろそうだ。こういう"ドリームカー"もアリだ。
“カプスル”とも呼ばれるキャビンのサイズは全長2647mm、全高1415mm、全幅1540mmで、重量は200kgとずいぶん軽い