ミニバンにさようなら マツダの新世代クロスオーバーSUV、CX-8が売れる理由

 

 マツダから魅力的なニューモデル、CX-8が登場した。昨今のマツダらしい質感高いデザインに、最大7名の乗車定員、そして運転する歓びを兼ね備えた新世代のクロスオーバーSUVだ。

マツダ CX-8|Mazda CX-8CX-8のボディサイズは全長4900×全幅1840×全高1730mm

 米国では、もうワンサイズ大きいCX-9というモデルを販売しているが、そのパーツを数多く使いながら日本にジャストフィットするサイズとして開発したのが、今回のCX-8である。

 CX-8のボディサイズは全長4900×全幅1840×全高1730mm、ホイールベース2930mmと余裕あるサイズに3列シートを備えたパッケージングを特徴とする。エンジンは2.2リッターディーゼルで、前輪駆動モデルと4輪駆動モデルを用意する。

 「ショールームに家族連れが戻ってきました!」とマツダの広報部が言うように、おとなでも3列目シートを使える機能性の高い居住空間がセリングポイントだ。2列めシートは前後120mmのスライド機構も付いていて、想像以上に使い勝手が良い。

 いっぽうで肘掛け付きキャプテンシートを2列目に備えた仕様もある。おとながパーソナルユースするのにも、まことに具合がいい。贅沢で快適な雰囲気をしっかり持っているのだ。

 全高は1730mmあるのだけれど、スタイリングは伸びやかな印象で、ミニバンに代表されるファミリー的な要素はほぼ皆無。かと言ってクロカンのようなゴツさもなく、美しい面構成を持つボディに、クロームを使ったウィンドウのモールがよく似合っていて、おとなっぽいテイストがうまく調和しているように思う。セダンやステーションワゴンといった都会的なクルマからでも、すんなり乗り替えることができるだろう。

 昨今のセダンベースのステーションワゴンは、とりわけ後席乗員の着座位置がやたら低い(側方からの衝突安全性を確保するためらしい)が、CX-8は座面高も適正で乗降が楽なのも、このクルマのいいところだ。

 横浜界隈の高速道路主体の試乗では、乗り心地のよさ、運転のしやすさが際だった。路面からの突き上げを抑えたサスペンションは硬すぎず、ステアリングフィールも素直で気持ちよく走ることができる。

 エンジンは140kW(190ps)の最高出力と450Nmのトルクを発生する2188cc4気筒ディーゼルターボで、“進化版”スカイアクティブD-2.2を搭載。1900kgの車重にも負けない走りを実現している。

マツダ CX-8|Mazda CX-82188cc4気筒ディーゼルターボを搭載し、140kW(190ps)の最高出力と450Nmの最大トルクを発生する

 低回転域から力強く、時速80kmあたりまでの加速力は十分すぎるほどだ(そのあとは、やや加速が鈍る感じもあるけれど)。エンジンルームからのノイズも丁寧に遮断されていて、ディーゼルエンジンのクセはあまり感じさせない洗練性を持っている。

 マツダの技術者によれば、ディーゼルエンジン特有のノック音のボリュームを抑えるため、燃料噴射のタイミングなどを工夫して“音の山”(実際にはクランク角度と熱発生率により起こる)を複数でなく、ひとつにまとめたのだという。

マツダ CX-8|Mazda CX-8

 人間が耳障り感じる部分に、特に着目して改良したというマツダの技術者。システムの機械的改良のなかに、人間が好む感覚を積極的に取り入れているのが、昨今のマツダの好ましい姿勢である。

 ラインナップは先に触れたように、エンジンは2.2リッターのディーゼルのみ。変速機も6段オートマチックに限定。駆動は前輪駆動と4輪駆動が選べるようになっている。装備の違いで6車種になる。

 価格はベースグレードの「XD」が319万6800円から。またシートレイアウトは3タイプあり、7人乗りのベンチシート、キャプテンシート(2列目)+ウォークスルーの6人乗り、キャプテンシートの中央にコンソールボックスを備えつけた6人乗りを用意する。