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【鑑賞眼】宝塚歌劇団星組「ロミオとジュリエット」 礼が満を持してのロミオ

愛を誓うロミオ(礼真琴、右)とジュリエット(舞空瞳)(c)宝塚歌劇団
愛を誓うロミオ(礼真琴、右)とジュリエット(舞空瞳)(c)宝塚歌劇団
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 コロナ禍で東京公演は中断中だが(5月5日現在)、配信でも見る価値のある舞台である。このフランス発のロックミュージカルは2010年、星組で日本初演。その初演メンバーも残る中、同作に過去2度出演し主要3役を演じた星組トップスター、礼真琴が、満を持してロミオを演じている。やり場のないエネルギーをぶつけ合い、生き急ぐように愛を貫く若者の熱情が舞台からあふれ、ぐっと完成度が上がった。小池修一郎潤色・演出。稲葉太地演出。

 シェークスピアの原作を、ジェラール・プレスギュルヴィックがミュージカル化した作品。「エメ(AIMER)」など、耳に残る名曲ぞろいで、男女の俳優が出演する一般舞台でも、再演を重ねる人気作だ。宝塚では8年ぶり5回目の上演。うち、星組での上演は今回で3回目だ。

 イタリア・ヴェローナで対立するモンタギュー家のロミオ(礼)と、キャピュレット家のジュリエット(舞空瞳)の悲恋。仏版オリジナル舞台には、恋人たちの運命を暗示する「死」の役があるが、宝塚版は独自の役として「愛」が加わって、ロマンティックさを増す分、愛と死の相克も強調される。

 礼は10年の日本初演時、入団2年目でこの新たな「愛」役に抜擢(ばってき)され、13年の再演でも「愛」と、ロミオの友人ベンヴォーリオ、ロミオ(新人公演)と3役を演じた、今作の申し子だ。作品を熟知するだけに今回、トップスターとして、持ち味を惜しみなく発揮している。

 中性的でアイドルのような風貌を生かし、長めのウエーブのかかった金髪にフード付きの衣装で、今風の青年の優しい雰囲気を醸し出し、物語を現代に近づけている。ただこのカジュアルな衣装は、好みが分かれるところだろう。

 もともと歌唱力に定評のある礼だが、ロック調を保ちつつ、歌詞を表現する技術は歴代ロミオ随一。ジュリエットと愛を誓う場面では、その表現力が生かされ、少女のように可憐な舞空とのデュエット「バルコニー」の初々しさから、2幕では恋人との別れを惜しみつつ朝を迎える「ひばりの歌声」へと、急転する運命を情熱的に歌い上げる。舞空も大健闘している。

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