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【鑑賞眼】ミュージカル「イン・ザ・ハイツ」 居場所探す若者を温かく描く

ウスナビ(前列中央、平間壮一)、ベニー(同右、東啓介)、ソニー(同左、阪本奨悟)ら若者たちは、自分たちの「ホーム」を探す
ウスナビ(前列中央、平間壮一)、ベニー(同右、東啓介)、ソニー(同左、阪本奨悟)ら若者たちは、自分たちの「ホーム」を探す
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 米ニューヨークの「ワシントンハイツ」に住むヒスパニック系住民の日々を切り取ったブロードウェーミュージカル「イン・ザ・ハイツ」が、7年ぶりに再演された。主人公ウスナビ役にはDef TechのMicroが続投、平間壮一もダブルキャストで加わった。幼馴染のベニー役はジャニーズ事務所の林翔太と、大型ミュージカルへの出演が続く東啓介がダブルキャストで演じた。

 ワシントンハイツに住む若者が、自分の根っこや居場所(ホーム)を探しながら歩んでいく青春群像劇。ベニーと恋に落ちるニーナ(田村芽実)、ウスナビが恋するヴァネッサ(石田ニコル)といった女性との恋愛模様や人種問題が、ラテンミュージックやヒップホップにのせてテンポよく描かれる。

 平間、東の回を観劇。平間はラップで言葉を伝える難しいシーンをていねいにこなし、ハイツの皆に慕われる善良で少し不器用なウスナビをうまく表現した。東のベニーはスタイルの良さがまず目を引く。武器であろう高身長が、逆にハイツに溶け込めない「マイノリティー」を際立たせる結果となり、若さやいらだちもストレートに伝わった。夢破れてハイツに戻ってきたニーナとの2幕のデュエット「Sunrise」は、高音も美しく聞かせる。

 田村、石田の両ヒロインは歌唱力抜群でエネルギッシュ。特筆すべきは、ウスナビの親代わりのアブエラを演じた田中利花だ。年齢を感じさせない力強い歌声は貫禄たっぷりで、チャーミングに観客を沸かせた。ピラグア・ガイを演じたエリック・フクサキの歌、グラフィティ・ピートを演じた山野光のダンスも目を引いた。

 独立記念日前夜に起きた大停電によって、彼らの人生にも転機が訪れる。ハイツを出て夢や成功をつかもうとする若者たち。自分の居場所を探す彼らだが、ワシントンハイツの仲間こそ彼らの「ホーム」、そして自分の人生を生ききることが「ホーム」を守ることだと気づいていく。ニューヨーク、ヒスパニック、ラップ、と日本人になじみの薄い素材も、居場所探しの若者たちの物語ととらえれば、一気に親近感が増す。

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