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【シネマプレビュー】カンヌが選出「本気のしるし」ほか3本

■「薬の神じゃない!」

★★★★

 中国で公開されるや、3日で約146億円の興行収入を記録したヒット作。

 上海で強壮剤を売る中年男、チョン・ヨンは、血液がんの患者から、抗がん剤が高額で買えないと懇願され、インドから効果が同じで安価なジェネリック薬を密輸入し、患者らに売る。ところが、正規品を扱うスイスの製薬会社に知れ、警察に追われることに。

 実話がもとになっており、医療における貧富の差、高額化する薬剤という世界規模の課題を、ウェン・ムーイエ監督は涙と笑いを交えて問いかける。事件や映画のヒットを受けて、中国政府は国内での抗がん剤使用を緩和したという。

 16日から東京・新宿武蔵野館、大阪・シネ・リーブル梅田などで全国順次公開。1時間57分。(藤)

■「異端の鳥」

★★★★

 昨年のベネチア国際映画祭コンペティション部門に出品されたが、上映会場からは途中退場者が続出。一方で、最後まで見続けた観客からは10分間ものスタンディングオベーションを受けた。評価が極端に分かれる全編モノクロ作品だ。

 第二次大戦中、ナチスのホロコーストから逃れるために、東欧の大都会から辺鄙(へんぴ)な村にたった一人で疎開した6歳の少年を待ち受けている差別と迫害。貧しく無知で残忍な村人たちは、少年を異質な存在として容赦なく攻撃する。少年はさまざまな極限の恐怖を体験することになる…。

 ヴァーツラフ・マルホウル監督は、「この作品は戦争映画でも、ホロコースト映画でもなく、時代を超越した普遍的な物語だ」と語る。作中で描写される暴力や残虐さは、さほど大きな意味をもたないという。「今も世界のどこかで同じようなことは起きている。それよりも、人はなぜそのようなことを行えるのか。われわれ人類の運命はどこに向かっているのか、そんな問いかけの方が重要だ」

 東京・TOHOシネマズシャンテ、大阪ステーションシティシネマなどで全国公開中。2時間49分。(啓)

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