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【岩田由記夫の音楽の明日】イカ天から30年 音楽シーンに残した希望

 「三宅裕司のいかすバンド天国」は、平成元年2月にスタートし、2年12月に終了した。日本中の音楽ファン、ミュージシャン志望者の間で超人気番組となった。登場したバンドの中で一番実力が認められたバンドが翌週、他のバンドの挑戦を受ける勝ち抜き制だった。5週勝ち抜くとグランドイカ天キングとなる。メジャー・レコード会社からのデビューが約束されたようなものだった。

 1年10カ月の放映で7組のグランドイカ天キングが誕生した。初代グランドイカ天キングは「FLYING KIDS(フライングキッズ)」だった。すぐにメジャー・デビューし、今年はデビュー30周年。アニバーサリー・アルバムとなる「そしてボクら、ファンキーになった」のセールスが好調だ。新メンバーは加わったもののホーンも含む、現在は9人組の大所帯バンドだ。デビュー時から愛してきたファンク・サウンドの集大成といえる傑作に仕上がっている。

 7組のグランドイカ天キングたちはメジャー・デビューし、それなりに人気となったが、継続的にアルバムを出し続けたのはフライングキッズだけだ。

 広報担当でボーカル、作詞・作曲も手がけ、ソロや中年人気バンド、カーリングシトーンズの一員としても活躍する浜崎貴司(はまざき・たかし)に電話インタビューすると次のように語ってくれた。

 「キングになって、あっという間にデビューが決まり、夢中になって音楽を続けていたら30年過ぎていたという感じです。新作は自分たちの会社を作って、初めてそこからの発売。新たなスタートと思い、これまでを総決算しながら、次の時代へ通じる音作りをしました」

 イカ天は、日本の音楽シーンを少し変えたと思う。街場のアマチュアがスポットライトを浴びるチャンスを提供した。イカ天世代は中年に差しかかっているが、青春の思い出と、実力があれば何とかなる、という希望を残したのだ。(音楽評論家)

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