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SF漫画の傑作「攻殻機動隊」がVR能に 最先端技術と“最古の演劇”が融合

左から谷本健吾、坂口貴信、奥秀太郎、福地健太郎教授、川口晃平の各氏(飯塚友子撮影)
左から谷本健吾、坂口貴信、奥秀太郎、福地健太郎教授、川口晃平の各氏(飯塚友子撮影)
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 この驚きの企画を、「3D能」の技術部分を担った明治大の福地健太郎教授と、今回は新たにVR研究の第一人者、東京大の稲見昌彦教授も加わって支える。福地教授は「これまでの3D能では、(波の飛沫など)映像で“見えないものを見せる”加算の仕掛けをした。しかし攻殻機動隊は電脳世界ですから、観客の想像力をより刺激する、引き算の仕掛けを映像でしたい」と話す。

 3月、都内で行われた試演会の映像を見たが、新調された草薙素子の能面は、かわいらしくも無機質で、確かにサイボーグ的だ。またプロの能楽師が演じているだけあって、端正な動きに合わせ、暗闇に浮かぶ流星のように見える光が美しい。そして奥の予言通り、草薙素子は魔法のように忽然(こつぜん)と消え去った。驚く記者に、奥は「3D能より、バージョンアップしたでしょう」と自信を見せた。

 現在、アニメ作品の脚本を担った藤咲淳一の書き下ろした台本を、古語にして古来の謡曲の形にする作業が進められている。

「能の可能性広げる」

 一方、出演する若手能楽師たちも、未知のVRとの融合を楽しんでいるようだ。

 3D能にも出演した坂口貴信(観世流)は、「最先端技術に寄る形で、ゼロから作品を作る面白さがある」と話す。また谷本健吾(同)も、「通常の新作能とは、全く別の対応が求められるので新鮮で、発見が多い」とほほ笑む。

 試演会で、草薙素子を演じた川口晃平(同)は「能の作品も、(平家物語など)古典文学からのスピンオフ(派生作品)が多い。攻殻機動隊も、いわばSF漫画の古典なので違和感はない」と気負いはない。さらに大島輝久(喜多流)は、「試演会で、自分たちの体を通して初めて効果が見えた部分があった。能の可能性を広げると思う」と柔軟に受け止める。

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