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上映中断の映画「Fukushima50」、異例の動画配信 コロナ禍で決断

映画「Fukushima50」の一場面。福島第一原発1・2号機当直長の伊崎利夫(佐藤浩市)
映画「Fukushima50」の一場面。福島第一原発1・2号機当直長の伊崎利夫(佐藤浩市)
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 新型コロナウイルスの感染拡大で、映画館での上映が中断された「Fukushima50(フクシマフィフティ)」(若松節朗(せつろう)監督)が、インターネットの動画配信サービスで公開され話題を呼んでいる。緊急事態とはいえ、大作映画が劇場公開からわずか1カ月で配信されるのは異例だからだ。映画を製作したKADOKAWAの椿宜和(よしかず)チーフプロデューサー(54)に決断の経緯を聞いた。(石井健)

 〈「Fukushima50」は福島第1原子力発電所の事故に立ち向かった作業員らをモデルに、日本映画を代表する俳優の佐藤浩市、渡辺謙が主演し、3月6日に公開された〉

 事故が起きた3月11日には上映されていることを一つの目標としていたので、6日の公開にゴーサインを出しましたが、新型コロナの影響で直後から「映画館には行けない」「前売り券を買ったが、どうしたらいいのか」などお客さまの声が届いていました。

 〈4月7日の緊急事態宣言を受けて、8日からは関東と関西のほとんどの映画館が休業した。さらに16日に宣言が全国に拡大されると、18日からはすべての映画館が閉まり、上映は中断した〉

 7日の発令以後、関係者で毎日、配信について議論しました。調査したら集客を期待した60~70代が映画館に来ていなかった。全国の興行収入が1日わずか30万円という日も続いていた。影響は甚大でした。宣言が拡大された16日夜、配信を決断しました。

 <ブルーレイやDVDなどのパッケージ商品化、テレビ放送、配信などは劇場公開から一定の時間をおいてから、というビジネスの枠組みが映画界にはできている。公開初日から約1カ月での配信など異例中の異例だ>

 映画界からは反対の声が強かったのですが、映画製作者には製作費の出資企業に対するビジネス上の責任があります。「映画館が休止したので回収できない」でいいのか。いや、企業としてできる限りのことをするのがビジネスでは大事だというのが、今回の配信の基本的な考え方です。

 <16日夜に決断し、翌17日からはアマゾン・プライム・ビデオなど複数のサービスで有料の配信を始めた。料金は、劇場のチケット代と同じ1900円で、あくまで「事態の収束まで」という期限を設けた>

 KADOKAWAには動画配信の子会社もあり、配信の研究に取り組んでいたので動きは速かったです。

 通常は劇場と分配する興収を今回どうするのか。配信は「二次利用」なので、著作権者らへの支払いが生じるのではないか。課題はありますが、今回は観客のみなさんや出資企業など“お客さまファースト”で配信に踏み切りました。

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