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【漫画漫遊】キャンプ舞台の成長物語 「ゆるキャン△」あfろ著/芳文社

(c)あfろ/芳文社
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 女子高生たちが各地のキャンプ場で、ゆるくキャンプを楽しむ。実際に読むと、ある種の懐かしさを覚えるだろう。キャンプを初めて経験したときの高揚感。外で食べる食事のおいしさ。たき火の暖かさと心地よさ。だんだんと腕前が上達していく楽しさ…。経験者も、そうではない人も、キャンプの魅力を追体験できる作品だ。

 物語の主人公は2人の女子高生。「野外活動サークル」に所属し、みんなでワイワイするのが好きな各務原なでしこ。ソロキャンプを好む志摩リン。この2人が出会い、お互い影響を受けていく。高校を舞台にした体育会系や文化系、あるいはヤンキー系の作品は数あれど、キャンプというこれら以外の題材を扱った成長物語は新鮮だ。

 なでしこたちはアルバイトをし、キャンプ用品を少しずつそろえながら、次行ってみたいキャンプ場や、挑戦したい料理のことなどを話し合う。訪れるキャンプ場も、舞台となった山梨県とその隣接県。あくまでつつましく、身の丈に合ったキャンプなのだが、それが実に楽しそうなのだ。

 リンはなでしこたちと一緒にキャンプを行うようになってからも、ソロキャンプを欠かさない。逆になでしこは、リンの影響でソロキャンプに挑戦する。2人を見守る周囲の視線は優しく、程よい距離感が心地よい。ソロキャンプにも、大人数のキャンプにもそれぞれの良さがあることを描いているし、何かを褒めるために何かをけなすことをしない世界観が魅力的だ。

 一方で、キャンプをするうえでの心得や注意点も作中でしっかり紹介している。冬にキャンプを行うためには万全な寒さ対策が必要であること。準備を怠ると命の危険があること。キャンプ場では最低限、どう振る舞うべきか。キャンプ初心者にとって、勉強になる点も多いだろう。

 昨年のアニメ化がきっかけで人気が広がり、累計発行部数は250万部を突破。舞台となった山梨県周辺には本作を読んだ人が集まるなど、キャンプファンを大いに増やした作品だ。既刊8巻。(本間英士)

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