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差別と戦う空白の渡米時代に肉薄 草間彌生のドキュメンタリー公開

映画「草間彌生∞INFINITY」のヘザー・レンズ監督(下)と共同脚本・編集の出野圭太=東京都渋谷区(高橋天地撮影)
映画「草間彌生∞INFINITY」のヘザー・レンズ監督(下)と共同脚本・編集の出野圭太=東京都渋谷区(高橋天地撮影)
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激しい差別との戦い

 卒業後、映画監督の道へ進んだレンズ監督は2008年ごろに本作の映画化に着手し、脚本、プロデュースも担当した。作品の骨格は、彼女をよく知る芸術家や関係者の証言をつないでいく形をとった。

 「主に渡米後に光を当て、草間が信じる道をどう切り開いていったかを語ってもらった」とレンズ監督。編集と共同脚本を務めた出野圭太は「草間自身が語る言葉もたっぷりと盛り込んだ」と言葉を継いだ。

 作中、詰め物をして裁縫を施したソフト・スカルプチュア、多くの写真を貼り付けた部屋、鏡と電飾で満たした幻想的な部屋-といった草間のアイデアが相次いでまねされ、“盗作者”が先に世界的な名声を得る-というやるせないエピソードが紹介される。草間といえばアート界から無視され続け、落胆の余り心身に変調をきたす。

 レンズ監督は「まねした者も評価を下す者もいずれも白人の男性芸術家。要するに当時米国では、女性差別とアジア人への差別がひどかったのだ」と説明。そのうえで「いまだに白人男性優位の映画界で活動する私にとって、草間への仕打ちはひとごとでは済まされない。本作でも触れたかった」と吐露した。

 結果的に草間の心は折れなかった。「何としても絵描きとして自立する」「私の作品は結局、私の心の悩みを美術に還元して表現したものだ」「鑑賞者はポップで生き生きとした明るいものを好むと確信した」-。草間は作中、芸術家としての信念を片時も忘れたことはなかったと胸の内を明かした。

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